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「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「灯争大戦」の日本語版でプレインズウォーカーのアートを担当した天野喜孝氏へのインタビューが公開
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印刷2019/04/25 00:00

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「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「灯争大戦」の日本語版でプレインズウォーカーのアートを担当した天野喜孝氏へのインタビューが公開

 Wizards of the Coastは本日(2019年4月25日),トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「灯争大戦」だが,日本語版のアートを担当した天野喜孝氏へのインタビューが公開された。

天野喜孝氏
画像集 No.009のサムネイル画像 / 「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「灯争大戦」の日本語版でプレインズウォーカーのアートを担当した天野喜孝氏へのインタビューが公開

「マジック:ザ・ギャザリング」公式サイト


 5月3日にリリースされる「灯争大戦」では,これまでは1つのセットで3枚ほど登場するだけだったプレインズウォーカーカードが,実に36枚も収録される予定になっており,これらのアートを,天野喜孝氏を初めとする28人の日本人アーティストが描くという。これはすでに公式サイトなどでも発表されているので,ご存じのファンも多いはず。それぞれのアーティストは,オリジナルを参照することなく設定のみを共有した独自の解釈で描いているため,オリジナル版と比較して楽しむこともできるという。
 天野氏が担当したのは,「マジック:ザ・ギャザリング」の人気キャラクターで,「灯争大戦」の主人公格である「リリアナ・ヴェス」だ。


 天野氏へのインタビューでは,「リリアナ・ヴェス」を描くに至った経緯や,苦労した点,悩んだところなどが率直に語られているので,気になる人は以下のリリース文を参照してほしい。

<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>



天野喜孝氏インタビュー
マジック:ザ・ギャザリング×天野喜孝 奇跡のコラボレーションが実現

マジック:ザ・ギャザリングは、5月3日に発売する『灯争大戦』日本語版において、日本屈指のアーティストによって書き下ろされた36枚の日本オリジナルアートを収録することを発表しました。

中でも、天野喜孝氏により描かれたプレインズウォーカーカード「リリアナ・ヴェス」は必見。発売開始を控え、天野喜孝氏に特別にお話を伺いました。


(Q.天野さんが描く「リリアナ」はどのように創られていったのでしょうか?イメージが固まるきっかけは?)

はじまりは、マジック:ザ・ギャザリング「リリアナ」と天野喜孝との、偶然の出会い。

 去年の秋に京都で、セドリック・ビスカイさんが主宰されている、漫画・アニメ・ゲームに関する国際会議がありまして。世界で活躍するアーティストやクリエーター達が集結する、モナコ発のイベントなのですが、僕もアメリカのコミックライターであるフランク・ミラーさんとの対談などがあり、参加していたんですね。

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 そのイベントの中で、欧州・北米南米のトップコスプレイヤーによるショーが行われていて、僕も面白いと思ったパフォーマンスを携帯のカメラで撮っていたんです。その時はただ、“世界には色んなキャラクターがいるものだなあ”と思いながら見ていたのですが、その中でも一番凄いと目に留まり、印象に残っていたパフォーマーがなんと! まさにこのリリアナのコスプレをして踊る海外のパフォーマーさんだったんです。ショーを見ている時には気付かなったのですが、さて今回の仕事に取り掛かろうとした際に資料を見たら「あれ!?」って、「見たことある!」って。あの時の京都での出会いは、かなり印象的なものでした。

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 太秦の劇場だったのですが、ライトアップされたステージに、音楽と共に踊りながら登場してきたんですよ。キャラクターだけでなく、雰囲気も含めてその光景が、強く頭の中にインプットされました。その時、その海外のパフォーマーの方が骸骨か何かを持っていたんです。色っぽい怪しい踊りをしながら。パフォーマンスは、だいたい5分程だったかな、ドクロを撫でる感じとか、妖艶で魅惑的な雰囲気が頭に残っていて。だから僕が描いた絵にも、ここに骸骨があるでしょ?


(Q.「リリアナ」を描くうえで、苦労された点、悩んだ点があれば教えてください)

天野喜孝が描くマジック:ザ・ギャザリングとは?まっすぐ、純粋に。

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 今まではあまり、ほかの誰かが既に描いたキャラクターを、また僕も描くという経験は少ないんですよね。リリアナは既に、ほかの誰かによって描かれていて、それなりのプレッシャーもありました。その中で自分がどんな風に表現しようかと思っていたところに“生の人”コスプレイヤーの方との出会いが偶然あったので、それは大きかったと思います。

 やはり誰が描いたとしてもキャラクターは存在しているわけですから、僕が描く事によって生まれる「違い」って、どうなんだろう?って考えます。マジック:ザ・ギャザリングのイラストは、みんなそれぞれのイラストレーターが描いた絵が、本当に素晴らしいので、僕はどういう風にしたらいいのかなって。あまりオリジナルに寄せてもあれだし、かといって、寄せないと、このキャラクターにはならないしね。うまく言えないですけれど、目的が同じで、それぞれそこに辿り着こうとしているわけですから。行き着くところは同じキャラクターなので。マジック:ザ・ギャザリングのイラストは、何かこう、みんながまっすぐ純粋に描いているから、僕もそういう風に描きたいなという感じで描きました。あまり、自分らしさみたいなものは、変に出さないほうがいい、それでも真面目にそのまま、素直にやるのが一番いいのかなって。


(Q.天野さんが感じた「リリアナ」の魅力、また今回描くうえで、大切にされたポイントを教えてください)

天野喜孝がみた、リリアナ・ヴェスの魅力

 リリアナは、なんと言うかバランスが良くてドンピシャというか、王道のど真ん中という感じのキャラクターですよね?そういう気がするんです。リリアナは、どこの世界に行っても、通用するんじゃないか、どの世界に行っても、ちゃんと存在するんじゃないのか、そういう感じを持っていて、普遍的な気がしましたね。あとは、昔の50年代から60年代のハリウッド女優の雰囲気があるようにも感じました、威厳を感じるんですよね。このリリアナの存在自体が“偉そうな”というか、何か君臨している感じの魅力も描けたらいいなって思いました。50〜60年代のアメリカの大女優は、僕自身も好きなんです。この前ロスに行った時にもその時代の写真集や画集を買ったり、去年の秋にオレゴンに行った時にも、よく本屋に行ったりしました。モノクロ映画が持つゴージャス感みたいな、そんな雰囲気も好きなので、最近の映画じゃなく昔のね。リリアナも、名だたる大女優たちと同じ、品の良い雰囲気を感じる存在なのかなって思います。

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 だからこそ、という事でもないのですが、今回リリアナの肌が出てる部分はきちんと描いていこうと思いました。リリアナは、そんなに肌が出ていないじゃないですか。顔と胸と、そこしか肌が出ていないから、その部分をどんな風に表現するか。タトゥーも描く人によっては色々変わる。果たしていっぱい入れていいものか、どうなんだろう?という思いはありました。顔から描き始めたのですが、顔にもタトゥーを入れようかと思ったけれど、あまり入れすぎてもね。いかに、肌が出てるところを魅力的にするか、魅惑的になればいいなと思って描きました。


(Q.「日本オリジナルアート企画」へ参加して頂いた理由や、マジック:ザ・ギャザリングの印象をお聞かせください)

天野喜孝が感じた、マジック:ザ・ギャザリングが持つ王道の存在感

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この仕事を引き受ける上で、もちろんマジック:ザ・ギャザリングは知っていました。世界で一番有名なアメリカのカードゲームというように。いま、世に存在するカードゲームの大元(おおもと)ですもんね。世界で2千万人以上の方に、世界中でプレイされているというのは凄いこと。僕も下手なことは出来ないなと思いました(笑)。例えばファイナルファンタジーでもカードゲームがあるじゃないですか、そういう形で、描いたイラストが結果的にカードになることはあるし、やったこともあるので、トレーディングカードゲームで、最も歴史があり、世界中で愛されているカードゲームなので、名誉なことだと思いました。

 ファンタジーの世界って、いろんな世界があり、王道のど真ん中とその脇の世界があると思うんですけれど、マジック:ザ・ギャザリングは、本家本元なのかなって。カードゲームの発祥である原点。そういう意味で王道の印象は感じます。アメリカの人達もみんな普通に知ってますからね。

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 僕自身も、アメコミなどアメリカの作風には、影響を受けまくりです(笑)。僕の原点というか、もともとアメコミも大好きですし。マジック:ザ・ギャザリングは、どちらかというとアメコミもそうですが、イラストレーターの世界に近い。アメコミの印象としてはどうしても、線で描いて、フラットな感じがある。マジック:ザ・ギャザリングは、例えば雑誌のヘビーメタルで描かれていたような、あの頃のアメコミの印象に近い。よりイラストのほうに近いアメコミっていうのかな。僕自身もリチャード・コーベンとか、若い頃すごく好きで。彼は線というより、リアルな絵で、絵の具で描く人なんです。その辺の印象と同じ雰囲気をマジック:ザ・ギャザリングからは感じます。


(Q.世界中で楽しみにしている、マジック:ザ・ギャザリングプレイヤーへメッセージをお願いします。

天野喜孝から、マジックプレイヤーへ。

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 今回描いたリリアナからは“この世界を統べる”というか、“君臨している”という存在感を感じます。たったひとりで舞台を何とかしてしまう主役の感じがしますよね。そういう力強さ、存在感を出せたらいいのかなと描きました。このカードをプレイされるファンの方も、彼女はこの世界を牛耳っていますので、そういう感じで、誰にも負けないで欲しい。あとは、媚びないでほしい。堂々と。このリリアナという方は、なんでも許されちゃうから。わがままでいいんです。やさしさも持ち合わせながら、わがまま放題でいい。リリアナと共に、世界に君臨してください。

発売日:2019年5月3日(金)
製品名:『灯争大戦』
特設ウェブサイトhttps://mtg-jp.com/war/
メーカー希望小売価格
ブースターパック…350円(税別)
プレインズウォーカーデッキ(2 種)…1,200円(税別)
Bundle(※英語版のみ)…3,800円(税別)


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天野喜孝氏がマジック:ザ・ギャザリングのカードアートに参戦!
『灯争大戦』日本オリジナルアート企画のお知らせ

 Wizards of the Coast LLC(本社:ワシントン州レントン, アメリカ合衆国、CEO:Chris Cocks)は、5月3日に発売する『灯争大戦』日本語版において、プレインズウォーカーカード36枚の日本語版オリジナルのアートを収録することを発表いたします。この日本オリジナルアートには、天野喜孝氏をはじめとした合計28名の日本のアーティストが参加しています。

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■『灯争大戦』日本オリジナルアートとは?
 5月3日発売の最新セット『灯争大戦』では、長きに渡り活躍してきた悪のドラゴン・プレインズウォーカーデッキであるニコル・ボーラスとの最終決戦が勃発します。多元宇宙のひとつ「ラヴニカ」を舞台に、敵味方のプレインズウォーカーデッキが入り乱れる大戦を描くべく、実際に発売するセット『灯争大戦』には合計36枚のプレインズウォーカーが収録されることになりました。ひとつのセットに収録されるプレインズウォーカーは通常3枚前後であり、これは異例の収録枚数です。
 その最終決戦となるセットの看板でもある36名のプレインズウォーカーのアートを、日本のアーティスト28名に描いています。この企画にイラストから美術まで幅広く大活躍している天野喜孝氏にも参加頂き、マジックの人気キャラクターであり、『灯争大戦』での主人公格のキャラクターである「リリアナ・ヴェス」のアートを描いて頂きました。
 それぞれのアーティストには、オリジナルのアートを参照することなく、設定を共有のうえオリジナルの解釈で描いてもらっているため、オリジナルのアートと比較して楽しむこともできます。

参加頂いたのは以下の28名のアーティストです。(50音順、敬称略)

  • 天野喜孝
  • 井塚大介
  • 開田裕治
  • 風間雷太
  • 黒葉.K
  • 山宗
  • 獅子猿
  • 篠丸峰山
  • 鈴木康士-タカヤマトシアキ
  • 田島幸枝
  • タダ
  • ナブランジャ
  • 萩谷薫
  • ひと和
  • 藤ちょこ
  • 前河悠一
  • 増田幹生
  • MID
  • 緑川美帆
  • 碧風羽
  • 三好載克
  • 村山竜大
  • 百瀬寿
  • 森下直親
  • 山本章史
  • lack
  • Ryota-H

詳細や製品情報は『灯争大戦』特設ウェブサイトをご覧ください。
『灯争大戦』特設ウェブサイト
https://mtg-jp.com/war/
  • 関連タイトル:

    マジック:ザ・ギャザリング

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