［TGS 2011］板垣伴信氏も惚れ込む史上最凶レベルのクライムアクション！「セインツロウ ザ・サード」プレスカンファレンスレポート

　THQは9月15日，東京ゲームショウ2011にて「セインツロウ ザ・サード」（PC / PlayStation 3 / Xbox 360）のプレスカンファレンスを実施した。クレイジー極まりないプレイムービーで本作の見どころが紹介されたほか，ヴァルハラゲームスタジオの代表取締役である板垣伴信氏という超豪華なサプライズゲストも登場して，思わぬ盛り上がりを見せた同カンファレンス。本稿ではその模様をレポートしていこう。

シリーズの魅力を濃縮還元した最新作

クレイジー度合いは史上最凶レベル！

　サードストリート・セインツの新たなる敵として“シンジケート”と呼ばれる闇組織が登場する本作。今回のカンファレンスではその傘下組織であり，サイバー犯罪を専門とする“デッカーズ”と戦うミッション「デッカーズ ドット ダイ」のプレイムービーが上映されたのだが……それが想像を絶するハジケっぷりだった。


　初っ端，主人公が謎の巨大マシンに乗り込み，デッカーズが支配するサイバー空間へとダイブすることになるのだが，この時点でほかのクライムアクションゲームでは類を見ない展開であり，ツッコミどころ満載である。
　さらに，なぜかサイバー空間の主人公が洋式便器の姿で表示されており，そこからエアーダッチ，粗いワイヤーフレームのメガマンもどきへと3段変身を遂げる。その後は右腕のロックバスターっぽい武器でひたすら敵を倒していくのだが，途中で突然画面が切り替わって，2Dグラフィックスの戦車シューティングゲームに変化するのだ。これがまた，非常にファミコンの「バトルシティー」っぽいのである。


　そして最後には，どう見てもRPGのラスボスにしか見えないようなファンタジー色の強いモンスターが登場し，そこでムービーは終了。畳み掛けるようなネタの連続に，取材陣は笑い袋状態で，終始気が休まる暇がなかった。

ケビン・クラフ氏

　しかし恐ろしいことに，それだけで終わりではなかった。その後，いきなり司会のケビン・クラフ氏から「TGS 2011に参加している人の中で，最もクールなワルを紹介します」というアナウンスがあり，ヴァルハラゲームスタジオの板垣伴信氏が美女を伴って壇上に登場。その際，吸い差しのタバコを美女に渡すという，シンジケートのボスであるフィリップを意識したパフォーマンスを見せて，会場を大いに盛り上げた。

ヴァルハラゲームスタジオの板垣伴信氏

　なにやら板垣氏は，E3 2011で本作をプレイして，そのクレイジーにもほどがあるゲーム内容に魅了されたとのこと。本気で「フィリップのボイスアクターをやらせてくれ」と頼み込みに行ったほど，本作に惚れ込んでいるらしい。残念ながらそれは実現しなかったが，その代わりに，今回のカンファレンスで板垣氏そっくりのキャラがクリエイトされた。
　そして街に出た瞬間，無差別に歩行者をヴァルハラ送り（血祭り）にしていく板垣氏（にソックリの主人公）。さらにホバーバイクで，人類史上最悪レベルの轢き逃げ事件を引き起こすわ，敵ギャングを“オクトパスガン”で洗脳して爆殺するわ，あまりに酷すぎる絵面の連続で，会場を爆笑の渦に巻き込んでいた。

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スコット・フィリップス氏

　プレスカンファレンス終了後には，本作のリードデザイナーを務めるスコット・フィリップス氏にお話しを聞く機会に恵まれた。
　前作，前々作と比べてキャラクターのデザインが大きく変化している本作。まずはその辺の意図についてフィリップス氏に質問してみたところ，本作ではあえてキャラクターのデザインをリアルにしすぎないことで，“ゲームらしさ”を強調したとのこと。
　さらに最新作では，前作に比べてマップが狭まっており，オンライン対戦機能がオミットされているのだが，それは決してダウングレードではなく，「セインツロウ」シリーズの魅力や遊ばれ方を研究し，ブラッシュアップした結果だという。

　また，シリーズを重ねるたびにクレイジー度合いに磨きのかかってきている本作だが，ぶっちゃけ「そろそろネタ切れが心配ではないか？」という質問もしてみたところ，「その点については一切心配無用」という心強い返答が得られた
　最後にフィリップス氏は「プレイした時間が無駄ではないと思ってもらえるような作品に仕上がっています。ぜひリラックスして遊んでください」と，日本のファンに対してコメントをくれた。

　全体を通して，「セインツロウ ザ・サード」の発売が非常に待ち遠しくなるカンファレンス＆インタビューとなった。板垣氏もイチオシのクレイジー過ぎる本作に，ぜひ注目してほしい。

「セインツロウ ザ・サード」公式サイト

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