プレイレポート
新フィギュア「ヤマト」が追加される「トイ・ウォーズ」の大型アップデートが本日実装。「魔法少女まどか☆マギカ」タイアップなど8月以降の話も明らかに
今回のアップデートでは,貨物船の船上を舞台に戦う新マップ「ホビーシップ」が実装されるほか,6月4日に行われた「ガンホーフェスティバル2011」内の「トイ・ウォーズ」カンファレンスで,“最後の調整を行っている”と言われていた新フィギュア,ヒーローシリーズ「ヤマト」が,いよいよ実装される。ヤマトに関しては,クローズドβテスト開始前から“岡本信彦さん”“岸尾だいすけさん”“杉田智和さん”の三名が声優として公開されていたので,いつ実装されるのかと心待ちしていたプレイヤーも多いだろう。
また同カンファレンスでは,「フィギュア☆スター」の新作として,今や社会現象とも言われる人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」とのタイアップや,エイム練習を兼ねた練習モード「ミニゲーム(仮)」も発表されており,これらがどのようなもので,いつ実装されるかに関しても気になっていたのではないだろうか。
今回,大型アップデート「Dimension2.0 颯爽!ヒーロー“ヤマト”推参!」に先立ち,実装されるヒーローシリーズの新フィギュア「ヤマト」や,貨物船の船上を舞台に戦う新マップ「ホビーシップ」に関して,ガンホーで確認できる機会を得たので,8月以降のアップデートについても,いろいろと話を聞いてみた。まずは明らかとなった新情報から紹介していこう。
「トイ・ウォーズ」公式サイト
8月にはかなり大規模なアップデートを実施予定。アップデート内容にはどんなものが?
8月以降のアップデート内容を聞くに当たり,まずはガンホーによるアンケート調査の結果から教えてもらった。それによるとトイ・ウォーズのプレイヤーはやはり,FPS/TPSの初心者がかなり多く,そういったプレイヤーはゲームに慣れる前に,上級者に倒され続けてやめてしまうケースが多いという。そのため,一部の上級者以外はゲームに残りづらい現状にある。
これは8月に実装予定の目玉要素で,ゲームに不慣れな初心者に対して,操作に慣れてもらうことを目的とする,一人用の練習モード(PvE)だ。ゲーム内容は,円形状のステージに登場するロボットNPCを一定数倒すと次のステージへと進み,最後に登場するボスを倒せばクリアになるというもの。
開始前に“Easyモード”と“Hardモード”の二つが選択でき,それぞれステージ数や,ステージクリアまでに倒す敵の数に違いがある。
ミニゲーム終了後は,経験値とToyPointが獲得できるほか,リザルト画面では,ミニゲーム中に使用した武器のデータが表示される。このデータを参照すれば,自分がもっとも得意な武器が分かりやすいので,プレイスタイルを決めるのにも役立つだろう。
また,ミニゲームは“中ボス”が登場したり,前述のボスキャラも複数のタイプが存在したりするなど,一人で遊んでいても飽きないように作りこまれており,運営としても自信作なのだという。トイ・ウォーズをカジュアルに遊んでいるプレイヤーで,PvPはまだまだ苦手という人は,その内容に期待してみよう。
なおミニゲームは,トイ・ウォーズに慣れてもらうためのものなので,一日にプレイできる回数の制限を設ける予定とのことだ。
さらに,ガンホーでは初心者サポートとして,戦績がKill/Deathレートに影響しないPvPモード「模擬戦」を実装することで,ミニゲームで操作に慣れてきたプレイヤーの次のステップアップを用意するという。
まずは,ミニゲームを遊べる回数だけプレイして,トイ・ウォーズの操作感などに慣れつつ,戦績が影響しない模擬戦で,倒されても気にすることなく,どんどん参加してPvPそのものに慣れていくと良いだろう。トイ・ウォーズでは,このほかに以下のようなサポートを行っていく予定だ。
・チームシャッフル機能
プレイヤーのLV,Kill/Deathレート判定によるオートチームバランス機能
・相手の頭上にHitアイコン表示
攻撃があたったかあたってないかを視覚的に判断しやすくする
・観戦モード
大会などの中継用のモードと,他人のプレイを観戦できるモード
初心者向けだけではない! 8月アップデートでは,中級者以上向けにも多数の新要素が実装
さて,年内は初心者プレイヤーの定着を優先するとのことだったが,だからといって,中級者以上のプレイヤーのケアが少なくなるわけではないので安心してほしい。8月のアップデートでは,クラン戦でチームデスマッチがプレイ可能になったり,その後に新たな中〜上級者向けのゲームモード「ガンレース」が実装されたりする予定だという。
ガンレースは,相手を倒すたびに手持ちの武器が強制的に変更され,その武器以外は使えないというモード。あらゆる武器を使いこなせるプレイヤーでなければスコアが稼げないため,武器をオールマイティに使いこなせる熟練者ほど活躍できる内容といえるだろう。
またアンケート調査の結果によると,中〜上級者からは武器バランスに対する不満が多くあり,とくにバズーカとグレネードに対しては,熟練プレイヤーの約6割が強すぎるという回答とのこと。そのため,時期は未定だが近いうちに武器のバランス調整が行われる予定だ。
ただ,今後行われるバランス調整では,既存の武器を弱体化し過ぎたりということはせず,既存のプレイヤーが納得出来るラインで調整できるよう動いていくとのこと。バズーカ/グレネード好きのプレイヤーは弱体化か……と悲観することなく調整結果を待ってほしい。
そのほかにも,多数のゲームモードやマップの開発が進んでおり,前回のガンホーフェスティバルでも紹介された,“魔シン戦”と呼ばれる協力型のPvEモードや,「マイジオラマ」「生産システム」など,いろいろな要素が同時に開発進行中とのこと。これらは来年度までの長期スパンで,実装されていく予定なので,既存プレイヤーも今後のアップデートに期待してほしい。
フィギュア☆スター「魔法少女まどか☆マギカ」は8月上旬に発売。スクリーンショットで出来映えを確認してみよう
2011年1月に放映開始され,既存の“魔法少女アニメ”の枠を破壊するかのような展開が話題となった「魔法少女まどか☆マギカ」。
そのタイアップコスチュームが,すでにメディアに見せられる状態になっているとのことで,さっそくその出来映えを確認してみた。そのスクリーンショットを掲載したので,合わせて確認してほしい。
●鹿目まどか(かなめ まどか)
●暁美ほむら(あけみ ほむら)
●佐倉杏子(さくら きょうこ)
●巴 マミ(ともえ まみ)
コスチュームはすべてプリンセスシリーズのもので,上記の4キャラクター分のセットが実装される。専用武器も,暁美ほむらがアニメで使った「マシンガン」,巴 マミの武器「マスケット銃」の2種類が追加予定とのこと。さらに,あの「キュウべえ」も何らかの形でゲーム内に登場予定だという。
専用武器は武器アップグレードの対象外になるとのことだが,ベース能力値を上方修正することでバランスを取る予定だ。
この気になるフィギュア☆スター「魔法少女まどか☆マギカ」の発売日は,8月上旬を予定しているとのこと。価格や詳細は日付は,続報を待とう。
ところで,見てお気付きのとおり今回のタイアップでは,“美樹さやか(みき さやか)”のコスチュームは実装されないようだ。「彼女は円環の理に……」と呟きたくなるが,タイアップ第2弾があれば,そちらでの登場に期待したい。できれば,「メガネほむら」と「ゴルフクラブ」もお願いしたい。
なお「フィギュア☆スターシリーズ」は,8月の「魔法少女まどか☆マギカ」に続き,9月の「ストライクウィッチーズ第2弾」と,1か月ペースで継続的にリリースしていく予定で,“コラボなら一番のタイトル”と呼ばれるよう目指していくとのこと。
とはいえ,毎月タイアップ企画を実現させるのは,制作を含めてなかなかハードなのではと思えてしまう。しかし,ガンホーの運営陣から「毎月1作品のタイアップを出していきます!」という決意を見せてくれた。
キャラクター設定がフィギュアのため,コラボのしやすさがほかの作品にはない特徴だけに,今後どんなコラボが実現するのか期待しよう。
以上のように,8月以降のアップデート予定や,フィギュア☆スター「魔法少女まどか☆マギカ」などの新情報を紹介してきたが,もちろん本日実装のアップデート内容についても聞いている。こちらもスクリーンショットと合わせて,紹介していこう。
ヒーローシリーズフィギュア「ヤマト」がついに登場。各国のイケメンイメージに四苦八苦?
「美少年タイプ」の開発コンセプトは,そのまま「イケメン」ということなのだが,グローバル展開を考え“世界共通のイケメンキャラクター”を作り出そうと,かなりの試行錯誤があったのだという。なぜかというと韓国にしろ,欧米にしろ“イケメン”のイメージが国によって大きく違うためだ。
ともあれ,まずは日本の市場に合わせたイケメンを,ということで,日本向けに用意されたメインストーリーに,すでに登場していた「ヤマト」をモデルにし,リリースすることになったのだ。
なおヤマトの実装時には,専用アバターのセットが3種類と表情が2種類,そして新アクセサリが5種類が購買部に登場する。
入り組んだ通路が特徴的な新マップ「ホビーシップ」
このマップは,左右非対称の形状になっており,マップ内もかなり入り組んでいる印象だ。左右対称ではないため,出現位置によって有利不利が生じるのではとも思えたが,実際はあちこちに上階から飛び降りられそうな隙間や,ダクトのような細道がある,非常に背後を取られやすいマップである。気を抜くと思いがけない場所から襲撃されることもあるだろう。
スナイパー向けの小窓も複数用意されているのだが,のんびりとスナイピングに興じていると,いつの間にか背後に敵が立っていることもありそうなので,終始気が抜けないマップになりそうだ。
トイくじの武器がアップグレード可能に!
6月に実装された武器アップグレードシステム。これは購買部で販売しているリペア武器のみアップグレード可能となっていた。そのためゲーム内武器バランスが不自然な状態になっていたということで,今回のアップデートで,トイくじの武器もアップグレードできるようになる。
これにより,今までは有効期限なしのリペア武器を5段階強化したものがもっとも強力だったが,調整後はトイくじで入手できる“ゴールド武器”をアップグレードしたものが,もっとも強くなるとのことだ。
コミュニティの活性化を図るため,オフライン/オンラインイベントを積極的に支援
最後に,トイ・ウォーズのマーケティング面での今後の展開を聞かせてもらった。
まず,オフライン/オンライン双方の面でコミュニティの活性化を図るため,公式オンライン大会「第2回T-1甲子園」を開催したり,ネットカフェイベント「T-1カーニバル」の開催場所を全国に広げていったりするほか,外部主催の大会/イベントへの支援も行っていくとのこと。
このような大会やイベントが頻繁に催されると,やはりコミュニティも活気づくので,ガンホーのこの姿勢はゲーマーとしては嬉しいところだ。
またニコニコ生放送「トイ・ウォーズDE遊ばナイト☆」や公式SNSを活用し,トイ・ウォーズを紹介していくことでコミュニティの裾野を広げ,新規プレイヤーの獲得にも動くという。
コミュニティ活性化の施策でとくに面白いのは,ニコニコ生放送での一般プレイヤーによるトイ・ウォーズのプレイ配信を,公式で告知・応援していくというものだ。これはなんともうまい施策だと感心した。というのも,ストリーミングサイトでの実況プレイを見てゲームに興味をもつプレイヤーは結構多いはず。そのため,こうした“公式によるサポート”でプレイ配信そのものが活発になれば,より広く「トイ・ウォーズ」という作品が認知されやすくなるだろう。
本日のアップデートに続いて,8月に向けての大規模アップデートが進行中と,早いペースでいろいろな要素が追加されていくトイ・ウォーズ。今回実装されたフィギュア「ヤマト」や,新マップ「ホビーシップ」に遊び慣れてきたころには,「魔法少女まどか☆マギカ」のタイアップや,「ミニゲーム(仮)」といった新しい要素も楽しめそうだ。
また本作は,フィギュアという要素や,さまざまな作品とのタイアップなど,見た目にも分かりやすいカジュアルさで,オンラインFPS/TPSは難しそうでなかなか手が出なかったという人や,そのジャンルにあまり興味を持っていなかったという人でも入りやすいという印象がある。それはガンホーのアンケート調査結果にも出ているが,だからこそ,このジャンルではとくに大きな課題となりやすい,初心者と上級者とのスキルの差をどのようにカバーしていくのかが,より重要になっていくだろう。初心者が中級者/上級者へと成長していくために,どんな道をガンホーが用意していくのか。これからのアップデートに期待したい。
「トイ・ウォーズ」公式サイト
※画面は開発中のもの
「魔法少女まどか☆マギカ」
(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Partners・MBS
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