“T隊長”も駆けつけた「ファンタシースター感謝祭2013／アークスグランプリ決勝」をレポート。アークス最速No.1に輝いたのは「Oblivion」チームと「ラヴフェニックス」チーム

会場には，事前応募に当選した人だけが入場できた（関連記事）

　セガがサービス中のオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（PC / PS Vita）のオフラインイベント「ファンタシースター感謝祭2013／アークスグランプリ決勝」が，2013年8月3日に東京都内のディファ有明で開催された。

　本イベントでは，これまで東京/名古屋/福岡/大阪/札幌の全国5都市で順次開催された，公式タイムアタック大会「アークスグランプリ」の決勝大会が開催され，「PSO2」のアークス最速No.1チームが決定した。
　また会場では，「PSO2放送局」の公開生放送も行われ，先日「こちら」の記事でお伝えしたように，9月上旬実装予定の中規模アップデート「追憶の熱砂」に関する新情報なども公開された。
　本稿では，イベント全体の模様をレポートしていこう。

「ファンタシースター感謝祭2013」特設サイト

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト

ホール中央にはリングが設置され，選手達はリングの中で戦いを繰り広げるという趣向が凝らされていた

2階席では，ヴォル・ドラゴンさんが熱戦を見守っていた

かなり荒ぶりながら写真撮影に応じていたリリーパ族さんとラッピーさん

■「ファンタシースター感謝祭2013」関連記事：
・東京会場レポート（6月9日開催）
・名古屋会場レポート（6月15日開催）
・福岡会場レポート（6月29日開催）
・大阪会場レポート（7月14日開催）
・札幌会場レポート（7月28日開催）

司会進行を担当したリングアナウンサーのボンバー森尾さん

　オープニングでは，イベントの司会進行を担当したリングアナウンサーのボンバー森尾さんの呼び込みにより，「PSO2」シリーズプロデューサーの酒井智史氏，同シリーズディレクター木村裕也氏，PS Vita版ディレクターの菅沼 裕氏，そして「PSO2放送局」でお馴染みの桃井はるこさん，会 一太郎さん，榎本温子さんが登場。
　登壇した出演者達が来場者に向けて挨拶したあと，酒井氏が最後の“お祭り”となる本イベントの開会を宣言した。

写真左から，酒井智史氏，木村裕也氏，菅沼 裕氏

写真左から，会 一太郎さん，榎本温子さん，桃井はるこさん

Android版「ファンタシースターオンライン2 es」のクローズドβテスト日程が発表

　まずは，「PSO2」で今後実施されるアップデート情報が公開された，「PSO2放送局」の内容からお伝えしよう。
　最初に紹介されたのは，8月上旬に実施されるEPISODE2の追加アップデート情報だ。
　会場で上映されたムービーでは，ビンゴカード「サマービンゴ」，期間限定緊急クエスト「ビーチウォーズ」，ACスクラッチ「ワイルドオーシャンパイレーツ」，ロビーアクション「フォトンチェア」，レアエネミー「メセタン」などを紹介。また，ファイターのバランス調整が行われることもあらためて告知された。
　続いては，8月下旬に実装される新要素として，チーム機能の拡張，ACスクラッチ「エンドレスサマーコレクション」，EPISODE2第2章「これまでと，これから」が紹介された。

　これらの情報は，札幌会場のレポート記事で紹介済みなので，詳しく知りたい人は，「こちら」の記事や以下に掲載したムービーで確認してほしい。




　そして，先日「こちら」の記事でお伝えしたように，スマートフォン向けアプリ「ファンタシースターオンライン2 es」のAndroid版クローズドβテスト日程が発表された。
　スケジュールは以下のとおりで，当選通知メールはイベント当日（8月3日）より発送が開始されるとのこと。応募した人はメールを確認しておこう。

2013年8月29日 16：00〜21：00（5時間）
2013年8月31日 11：00〜9月1日 22：00（33時間）

　なお，本クローズドβテストでは，「PSO2」本編との連携を確認する意味合いから，キャラクタークリエイトは省略され，テストでは7月16日時点の当選者のキャラクターデータが使用されるとのこと。
　また，クラスレベルは1からのスタートとなり，いずれかのクラスレベルを20以上まで上げた場合，参加特典が付与される。テストの実施日程は短いが，クローズドβテストではクラスレベルを上げやすくなっているので，普通にプレイすれば条件を満たせるはずだと，菅沼氏はコメントしていた。


　そして，会場での初出情報として，9月上旬に実施予定の秋の中規模アップデート「追憶の熱砂」の映像が公開された。
　このアップデートでは，ACスクラッチ「ムーンライトバニー」，惑星リリーパの新フィールド「採掘場跡」，機甲種のボスエネミー「ヴァーダーソーマ」，ダーカーのボスエネミー「ブリュー・リンガーダ」などが登場することが明らかになった。とくに，リリーパ族が凶暴＆巨大化したレアエネミーとして登場する「バルバリリーパ」紹介時には，リリーパ族討伐クエストを待ち望んでいた（？）来場者から，ひときわ大きな歓声が上がっていた。



　なお，各会場で恒例となったエネミー同士による対決企画「怪獣大決戦」は，「ファルス・ヒューナル」対「スリードラゴンズ」となった。なおスリードラゴンズは，「ノワル・ドラール」「ゴロンゾラン」「ゾロン・ゴラール」の3体で構成。それぞれ，桃井さん，会さん，榎本さんがボイスを担当したエネミーという，最終決戦にふさわしいチョイスとなっていた。
　なお，ニコニコ生放送では勝敗予想のアンケートを取り，その予想が見事的中したため，後日「トライブースト＋100％」1個が，すべてのプレイヤーにプレゼントされることになった。

“アークス最速No.1”の座に輝いたのは「Oblivion」と「ラヴフェニックス」

　ここからは，アークスグランプリ決勝大会の模様をレポートしていこう。
　本大会は，PS Vita版とPC版それぞれの「アークス最速No.1」を決定するもので，PS Vita版は2人1組，PC版は4人1組のチームで専用クエストをプレイし，クリアタイムを競うことになる。東京/名古屋/福岡/大阪/札幌の各地区大会およびファミ通CUPで優勝/準優勝したチームが出場した。

　ファーストステージでは，すべての参加チームがタイムアタックを行い，クリアタイム上位4チームがセミファイナルに進出できる。セミファイナル以降はトーナメント形式となり，対戦してクリアタイムが速かったチームが勝利というルールだ。
　なお，キャラクターは主催者側があらかじめ用意したものを利用する。ゲームクライアントのバージョンはEPISODE2相当だが，種族「デューマン」，クラス「ブレイバー」は使用できない。

　決勝大会の出場チームとファーストステージの結果は以下のとおり。
　なおPS Vita部門では，福岡地区代表の「進撃の蒸かしたアークス」チーム，北海道地区代表「床ペロだけは勘弁！！」チームと「体型がリリーパ族」チームが都合により出場を辞退したため，全9チームによる戦いとなった。


■PS Vita部門ファーストステージ結果一覧
（上位4チームがセミファイナルに進出）

順位	クリアタイム	チーム名	チーム構成
1位	3分47秒94	不遇だけどがんばる （大阪大会1位）	レイキャシール レイキャシール
2位	3分50秒64	カーッｗｗｗｗｗｗ （東京大会1位）	ヒューキャシール レイキャシール
3位	4分00秒60	ありんこに駆除され隊 （名古屋大会2位）	レイキャスト ヒューマー
4位	4分03秒33	Oblivion （大阪大会2位）	ヒューキャシール ヒューマー
5位	4分10秒91	銃と物理と特攻心 （福岡大会2位）	レイキャシール ヒューキャスト
6位	4分38秒35	Clover StarterS （東京大会2位）	ヒューキャシール レイキャシール
7位	4分49秒72	マールーをころがし隊 （ファミ通CPU2位）	ヒューキャスト レイキャシール
8位	4分50秒38	コロッケ胸焼けアークス （ファミ通CUP1位）	ヒューマー フォニューム
9位	4分52秒72	終焉の銀河 （名古屋大会1位）	ヒューマー レイキャシール
（欠場） 「進撃の蒸かしたアークス」チーム（福岡大会1位） 「床ペロだけは勘弁！！」チーム（札幌大会1位） 「体型がリリーパ族」チーム（札幌大会2位）

■PC部門ファーストステージ結果一覧
（上位4チームがセミファイナルに進出）

順位	クリアタイム	チーム名	チーム構成
1位	1分42秒06	ZodiacSign （大阪大会1位）	ヒューマー レイキャシール ヒューキャスト ヒューキャシール
2位	1分51秒98	シャングリ・ラ （名古屋大会2位）	ヒューキャシール ヒューキャシール レイキャシール ヒューキャシール
3位	1分58秒65	いぬじる＆ヴァニー （札幌大会1位）	レイマー ヒューマー レイキャシール レイキャシール
4位	2分02秒61	ラヴフェニックス （大阪大会2位）	ヒューキャシール ヒューキャシール レイキャシール ヒューキャシール
5位	2分11秒12	リリーパ族を飛ばし隊 （東京大会1位）	ヒューキャシール ヒューキャシール レイニューム ヒューキャシール
6位	2分11秒28	一日一食クッキー3枚 （札幌大会2位）	ヒューキャシール ヒューキャシール レイキャシール ヒューキャシール
7位	2分13秒26	TEAM Alopex （ファミ通CUP1位）	ハニュエール レイマール ヒューマー ハニュエール
8位	2分26秒14	ご飯を食べたら考える （名古屋大会1位）	ヒューキャシール ハニュエール レイキャスト ヒューマール
9位	2分30秒08	5000FUNを貰いに来ました （福岡大会1位）	ヒューキャシール ヒューキャシール レイキャシール ヒューキャシール
10位	2分38秒71	トリックスター （ファミ通CUP2位）	レイキャスト ヒューキャシール ヒューキャシール ヒューキャシール
11位	2分47秒86	ACをありがとう （福岡大会2位）	ヒューキャシール レイキャスト ヒューマー レイキャスト
12位	3分02秒70	（株）宇宙警備保証 （東京大会2位）	レイキャシール ヒューキャシール ヒューキャシール ヒューキャシール

　セミファイナルは，予選通過1位と4位，2位と3位がそれぞれ対決し，対戦相手より早いタイムでクリアしたチームが勝利となる。
　セミファイナルのクエストは，最初にアクルプスとブルメガーラの集団，次にリューダソーサラーやシュトゥラーダらダーカーの群れ，そのあとに出現するオルグブランを突破すると，ボスエネミーのバル・ロドスが待ち構えている，という内容だ。
　クエスト内容が参加チームに伝えられたのは，セミファイナル直前に実施された「PSO2放送局」の中だったため，事前には練習できず，初見での挑戦となった。EPISODE2実装後，どれだけゲームをやり込んでいるかが問われるクエストと言えるだろう。
　なお，本クエストは特別仕様となっており，バル・ロドスの動きからランダム要素が排除され，決まった動きをするようになっていた。

「PSO2放送局」でのデモプレイの模様。8分59秒24と制限時間ギリギリではあったが見事クリア

■PS Vita部門

・セミファイナル第1試合：
○　カーッｗｗｗｗｗｗ（クリアタイム：4分59秒82）
　　　　＜ヒューキャシール＋レイキャシール＞
×　ありんこに駆除され隊（クリアタイム：7分50秒61）
　　　　＜レイマー＋ヒューマー＞

・セミファイナル第2試合：
○　Oblivion（クリアタイム：5分16秒11）
　　　　＜ヒューキャシール＋ヒューマー＞
×　不遇だけどがんばる（クリアタイム：5分24秒74）
　　　　＜レイキャシール＋レイキャシール＞

■PC部門

・セミファイナル第1試合：
○　いぬじる＆ヴァニー（クリアタイム：2分32秒05）
　　　　＜レイキャシール＋ヒューマー＋ヒューマー＋ヒューキャシール＞
×　シャングリ・ラ（クリアタイム：2分39秒74）
　　　　＜ヒューキャシール＋ヒューキャシール＋レイキャシール＋ヒューキャシール＞

・セミファイナル第2試合：
○　ラヴフェニックス（クリアタイム：2分40秒11）
　　　　＜ヒューキャシール＋ヒューキャシール＋レイキャシール＋ヒューキャシール＞
×　ZodiacSign（クリアタイム：2分40秒87）
　　　　＜ヒューマー＋ヒューキャスト＋レイキャシール＋ヒューキャシール＞

　そして決勝戦は，PS Vita部門が「カーッｗｗｗｗｗｗ」チームと「Oblivion」チーム，PC部門が「いぬじる＆ヴァニー」チームと「ラヴフェニックス」の対決となった。
　クエストも最終決戦にふさわしく，ファルス・アームのあとにダークファルス・エルダーが待ち構えるという，特別仕様のものだった。
　決勝戦もセミファイナル同様，クエスト内容が出場チームに伝えられたのはイベント当日。決勝戦進出チームには，控え室でクエストのデモ映像を見せるとともにボスエネミーのHPが伝えられ，それをもとに各チームが作戦を立てるという流れだ。
　まず，各チームがどのような構成にしたかを紹介しよう。

■PS Vita部門

「カーッwwwwww」チーム ・ヒューキャシール ・レイキャシール

「Oblivion」チーム ・ヒューキャシール ・ヒューマー

■PC部門

「いぬじる＆ヴァニー」チーム ・ヒューマー ・レイキャシール ・ヒューマー ・ヒューキャシール

「ラヴフェニックス」チーム ・ヒューキャシール ・ヒューキャシール ・ヒューキャシール ・レイキャシール

　両部門とも，息詰まる接戦となったが，PS Vita部門は「Oblivion」チームが3分47秒52，PC部門は「ラヴフェニックス」チームが3分43秒48というクリアタイムを記録し，見事優勝の栄冠を勝ち取った。

PS Vita部門優勝：
「Oblivion」チーム（クリアタイム：3分47秒52）
PS Vita部門準優勝：
「カーッｗｗｗｗｗｗ」チーム（クリアタイム：4分06秒42）

PC部門優勝：
「ラヴフェニックス」チーム（クリアタイム：3分43秒48）
PC部門準優勝：
「いぬじる＆ヴァニー」チーム（クリアタイム：4分49秒36）

　優勝者には，記念トロフィー，アイテム作成権（武器迷彩またはアクセサリー），5万AC，全国優勝記念のルームグッズが贈呈され，さらに「PSO2」アートディレクターの“水野画伯”のサイン色紙も贈られた。

水野暁一氏のイラスト入りサイン色紙

コスプレコンテスト

　PSO2放送局では，以前「こちら」のニュースでお伝えしたように，「『PSO2』コスプレコンテスト」が開催された。
　ステージには書類選考を通過した20名のコスプレイヤーが登場。酒井氏，木村氏，菅沼氏，桃井さん，会さん，榎本さんが審査員となり，それぞれ1人ずつ最終ノミネートとなるコスプレイヤーを選ぶ。そして，最後はニコニコ生放送の視聴者にアンケートを取り，グランプリを選ぶという流れとなっていた。なおグランプリに選ばれたのは，「ファンタシースターポータブル2 インフィニティ」でデューマン女性のデフォルト衣装を再現した「キクマサムネ」さんだ。

ちなみにコスプレコンテスト中，「ファンタシースターポータブル2 インフィニティ」のシニアディレクターだった“T隊長”こと寺田貴治氏が，非常に再現度の高い“アッシュ”のコスプレで乱入。寺田氏が着ていた衣装は，テレビCM「共闘先生」でヤマダが着ていたものを，SCEから借りてきたのだとか

「PSO2放送局」では，桃井さん，会さん，榎本さんがデザインした髪型を入手できるという「視聴者限定ヘア付与」企画の発表も実施された。イベントの最後に告知されたキーワードを，ゲーム内チャットで8月21日の定期メンテナンス前までに発言すると，後日「オニオンヘアー」「ツートーンショートボブ」「ゆるふわシニヨン」の髪型3点セットのチケットが付与される。

「Oblivion」と「ラヴフェニックス」に，優勝した感想を聞いてみた

PS Vita部門優勝の「Oblivion」チーム

PC部門優勝の「ラヴフェニックス」チーム

　イベント後，アークスグランプリで優勝したOblivionとラヴフェニックスにインタビューをしたので，その内容をお伝えしよう。

　まず，セミファイナルとファイナルのクエスト内容を初めて知らされたとき，Oblivionのメンバーは，セミファイナルのクエストはある程度予想がついたが，やはりプレイする前は不安だったという。事前に2人で考えた対策がうまく行き，なんとか乗り越えることができたと話していた。
　ファイナルは，固まって行動すると危険なので，お互いが距離を取って戦うようにしていたとのこと。
　ラヴフェニックスも，事前は倒せるのか不安があったものの，皆で力を合わせてなんとか突破できたとコメント。ファイナルのファルス・アーム戦では，普段のプレイ経験が生きた部分も大きいと，試合のポイントを語っていた。
　なおラヴフェニックスは，大阪大会では3人で予選を突破し，決勝大会からの参加となったメンバーがいた。そのメンバーは，最初のタイムアタック前のカスタマイズで，オプション設定の変更を反映しないでウインドウを閉じてしまうなど，緊張しっぱなしだったとのこと。

　また，優勝チームに与えられたアイテム作成権については，ラヴフェニックスのリーダーの回答が印象的だった。「そのために優勝したもんね！」と，ほかのメンバーにツッコミを入れられていたのだが，とあるチームメンバーのためにタリスの武器迷彩を作ってあげたいそうだ。
　ちなみに，優勝チームの作成するアイテムは，いずれゲーム内に何らかの形で実装予定とのこと。どのようなアイテムになるのか，楽しみに待っていてほしい。

酒井智史氏，木村裕也氏，菅沼裕氏にインタビュー

――今回，決勝大会の会場にはリングが用意されているという趣向が凝らされていました。なかなかない機会だと思いますが，今回，リングに上がった感想を聞かせてください。

酒井氏：
　テンションが上がりすぎて，何言ってるのか分からないくらいになりました（笑）。いつも以上に感動しましたね。

木村氏：
　リングって，思った以上にテンションが上がりますね（笑）。やっぱり魔力というか，パワーがありますよ。

菅沼氏：
　イベントを開催することを決めたとき，最初からリングを用意してそこでやりたいと話していたので，実現できて嬉しかったです。

――「PSO2」でディファ有明のような場所でイベントを開催するのは，初めてですよね？

酒井氏：
　勝負するという意味合いを強めたいという思いから，この会場を選びました。イベント的にも盛り上がるんじゃないかと思っていましたが，ニコニコ生放送を観ていた方々の反応も良かったと感じましたね。

――イベントの最後の挨拶では，「次もやりたい」と酒井さんがおっしゃっていましたが，次また開催するとして，今回の5都市以外で回ってみたい場所はありますか？

木村氏：
　集まる人数や会場規模を考えると難しいとは思いますが，僕は新潟出身なので，新潟でやってみたいです。

菅沼氏：
　僕は徳島出身なので，新潟と同じ理由で実現はなかなか難しいとは思いますけど，四国に行きたいですね。

酒井氏：
　今回は，西日本での開催が大阪と福岡の2会場だけで，少なめだったと思っています。西日本在住の方だと，大阪か福岡に行くしかなかったので，その間の広島とか，中国地方でやってみたいというのはありますね。データを見ると，「PSO2」には広島県のプレイヤーも多いんですよ。

――次回，イベントを開催するときは，また今回のような，勝負を意識させるシチュエーションになるのでしょうか？

酒井氏：
　またディファ有明にするかどうかは分からないですけど。できれば，もうちょっと広い場所にしたいですね。

木村氏：
　今回は会場のキャパシティの関係で応募制になってしまったので，次にやるなら，もう少し大きな会場にしたいです。

菅沼氏：
　今回は招待制だったこともあって，お友達と一緒の座席に座れないといった問題も出てしまったので，次に開催するなら，そういった部分のケアも心がけたいです。

酒井氏：
　実は，最初は日本武道館も候補に考えたんですけど，……まあ，予算的に難しかったので（笑）。
　イベントもいろいろなやり方があると思うので，次はどうするか，考えながら進めていきたいですね。

――今回の決勝大会で「ファンタシースター感謝祭2013」のフィナーレを迎えましたが，全国を回ってきて，とくに印象深い会場はどこでしたか？

酒井氏：
　どの会場も印象深かったので，どれか一つとは言いにくいのですが，話題性で言えば，大阪会場がアツかったですね。PC部門で優勝した「ラヴフェニックス」は，3人で勝ち上がるという，ある意味異常とも言える状況だったので，すごいなと感じていました。

木村氏：
　大阪地区代表のチームは，魅せてくれましたね。今回優勝した「Oblivion」も「ラヴフェニックス」も，大阪大会の準優勝チームでしたし，大阪の層の厚さを感じました。

菅沼氏：
　PC部門で，唯一1分40秒台のタイムを出した「ZodiacSign」も大阪代表でしたし，すごくストイックという印象ですね。

酒井氏：
　大阪は開催の順番が後ろのほうでしたし，ほかの大会で出た新しいテクニックを研究してきて，その成果が一気に出てきたような感じでしたね。

――現時点で，次回のイベントについて何か考えていることはありますか？

菅沼氏：
　今回のアークスグランプリは，プレイヤースキルを競う大会でしたが，それだけじゃない何かをやりたいとは以前から考えているんですよ。

木村氏：
　ファミ通CUPでやったクイズ大会が予想以上に盛り上がったので，そういった方面でのイベントも面白いかもしれません。そういう意味では，今回のコスプレコンテストも良かったと思っています。

酒井氏：
　「PSO2」は，いろいろな形で楽めるゲームなので，タイムアタック以外の楽しみ方もできるようなイベントにしたいですね。

――アークスグランプリの優勝者にはアイテム作成権が与えられましたが，いつ頃，どのような形で実装されるのでしょうか。

木村氏：
　まず優勝チームの方々から意見や要望を聞いて，ある程度固ったところでデザイナーが作成するといった流れになります。
　制作には少しお時間をいただくことになるので，配信時期は2014年になってからだと思います。まだ正式には決まってないんですけど，デザインコンテストの入賞作品の実装と同じくらいの時期になるんじゃないかと。
　優勝チームの方々には，アイテムが完成したらプレゼントさせていただきますが，ユーザーの皆さんにも，スクラッチか何かの形で，そのアイテムを入手できるようにしたいと考えています。

――それでは最後に，メッセージをお願いします。

菅沼氏：
　セミファイナルとファイナルは，新しいバージョンを使用したので，問題が起きないかすごくドキドキしていました。無事に大会を終えることができて本当に良かったです。昨日までは，「もうこういう大会はやりたくない」と思っていたんですけど，終わってみたら，またやりたいという気になってきましたね（笑）。
　何よりも，運営をはじめとしたスタッフ全員が頑張ってくれたからこそ，実現できたことだと思っているので，感謝しています。

木村氏：
　この2か月弱の間に，ゲームのアップデート作業と並行して，この規模のイベントを合計7回も実施したというのは，本当にデスマーチでした（笑）。ただ，大変ではありましたが，それ以上に楽しくて，皆さんからもの凄くパワーをいただけました。
　ゲームクリエイターになって10数年経ちますが，ここまでの大会ができるほどのタイトルに関われることって，本当に少ないです。今，自分がそういう場所にいられるのは，本当に幸運だと思っています。
　今回のイベントには「感謝祭」という名前を冠したとおり，普段から応援していただいている皆さんにお返しをしたいという気持ちでやってきました。ユーザーの皆さんに何かお返しができたのなら嬉しいです。
　ゲームでは，EPISODE2が始まったばかりです。感謝祭の勢いをそのままつなげて，これからさらに盛り上げていきたいです。

酒井氏：
　こういうイベントを始めたのは「リトルウィンググランプリ」の頃からですが，イベントを通じて，タイトルの成長をもの凄く感じることができました。「PSO2」では万単位の人を集められるようになって，かなり極まってきていると思います。
　これで満足せず，「PSO2」をユーザーの皆さんの期待のさらに上を行くようなタイトルにしていきたいと思ってますので，これからもよろしくお願いします。

――ありがとうございました。

「ファンタシースター感謝祭2013」特設サイト

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト