Game Developers Conference 2013で,カプコンから2013年1月17日に発売された
「DmC Devil May Cry」(
PlayStation 3 /
Xbox 360)のアートディレクションをテーマとする講演
「The Art Direction of DmC Devil May Cry」が,北米時間の3月28日に行われた。語ったのは,本作をカプコンと共同開発したNinja TheoryのビジュアルアートディレクターであるAlessandro Taini氏だ。
Ninja TheoryのAlessandro Taini氏
![画像集#002のサムネイル/[GDC 2013]「DmC Devil May Cry」のダンテはどのようにデザインされたのか。Ninja Theoryのアートディレクターが語る](/games/120/G012048/20130330011/TN/002.jpg) |
DmC Devil May Cryでは,主人公であるダンテの若い頃が描かれるということで,それまでのシリーズとはダンテのイメージが一新されることになった。それにあたって,カプコンからは,「ダンテを西洋風のヒーローにしてほしい」という要望があったのだそうだ。
Taini氏は,そんな曖昧なオーダーに応えるため,ダンテのイメージを再定義することに。やたらとカラフルなものではなく,落ち着きのある格好よさを追求することに決めたのだという。その実現のためにTaini氏は,「どちらかというとシンプルで,現実味のあるファッション」と,「すぐにダンテと分かるようなイメージ」という,相反する要素を取り入れることに挑戦し,結果的に何度もイメージを作り直したとのことだ。ときには,ゲーム中に登場しない「ダンテの子供の頃」なども描きつつ,イメージを固めていったという。
各写真の右側がTaini氏がイメージしたダンテ
![画像集#003のサムネイル/[GDC 2013]「DmC Devil May Cry」のダンテはどのようにデザインされたのか。Ninja Theoryのアートディレクターが語る](/games/120/G012048/20130330011/TN/003.jpg) |
![画像集#004のサムネイル/[GDC 2013]「DmC Devil May Cry」のダンテはどのようにデザインされたのか。Ninja Theoryのアートディレクターが語る](/games/120/G012048/20130330011/TN/004.jpg) |
キャラクターイメージに続いてTaini氏がデザインしたのは,ゲームの舞台だ。過去の作品を見直したTaini氏は,ステージがスカスカなのが気になり,人が大勢いるような環境を構築しようと考えたそうだ。ステージを人混みで埋めることはできなかったが,これをきっかけに,現実世界と魔界の接点となる場所「リンボ」のアイデアが生まれたという。
ダンテの初期イメージ
![画像集#005のサムネイル/[GDC 2013]「DmC Devil May Cry」のダンテはどのようにデザインされたのか。Ninja Theoryのアートディレクターが語る](/games/120/G012048/20130330011/TN/005.jpg) |
![画像集#006のサムネイル/[GDC 2013]「DmC Devil May Cry」のダンテはどのようにデザインされたのか。Ninja Theoryのアートディレクターが語る](/games/120/G012048/20130330011/TN/006.jpg) |
また,カプコンからは「スクリーンショットだけでDmC Devil May Cryだと分かるようにしてくれ」という指示を受けたとのこと。そこで,ステージの基本デザインをゴシック風の建造物で構成しつつ,ステージごとに色調を変えたり,シュールレアリスムの技法を取り入れたりと,独特なデザインに仕上げることで,カプコンの要求に応えたという。
最後に,Taini氏は,「3Years in 3Minutes」と題した,3年間におよぶ開発工程を3分にまとめたムービーを上映して講演を締めた。