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“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」
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印刷2010/09/16 02:18

インタビュー

“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」

画像集#002のサムネイル/“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」

 2010年9月15日,エレクトロニック・アーツは,東京都内のホテルでプレスカンファレンス「EA Tokyo Showcase」を開催した。カンファレンスで紹介された,発売予定の新作タイトルの中には,グラスホッパー・マニファクチュアが開発を手がける「シャドウ オブ ザ ダムド」PS3/Xbox 360.以下,DMD)が含まれてる。会場では,連れ去られたヒロインを取り戻すために主人公が地獄へ乗り込むというストーリーと,数枚のスクリーンショット,プロモーションムービー,そして“サイコロジカル・アクション・スリラー”というジャンル名が公開されたのだが,“どんなゲームなのか”が今ひとつはっきりとしない。
 そこで,グラスホッパー・マニファクチュアの代表取締役である須田剛一氏と,クリエイティブプロデューサーを務めたTango 代表取締役社長 CEOの三上真司氏に,10分強という短い時間ながら話を聞くことができたので,その内容を紹介しよう。

画像集#001のサムネイル/“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」
三上真司氏(左)須田剛一氏(右)

画像集#003のサムネイル/“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」
4Gamer:
 さっそくですがDMDの企画の発端を教えてください。

須田剛一氏(以下,須田氏):
 もともと僕が温めていた企画があって,三上さんに話をしたんです。そこで,この二人だったら一緒にやれるという話になりました。

4Gamer:
 お二人は,どういった形でDMDに携わっているのでしょうか。

須田氏:
 僕は総監督です。

三上真司氏(以下,三上氏):
 僕はクリエイティブプロデューサーで,プレイする部分を担当しました。

須田氏:
 三上さんには,ポリッシュやゲームのチューニングを一緒にしていただいています。

4Gamer:
 今日の発表では,非常にノリのいい,勢いのあるゲームであることが感じ取れたのですが,その方向性はどういった感じになるのでしょうか。

須田氏:
 僕らは“グラインドハウススタイル”といっているんですが,映画でいえばロバート・ロドリゲス監督作品の「フロム・ダスク・ティル・ドーン」や「デスペラード」のような雰囲気です。

三上氏:
 ゲームでいうなら「バイオショック」のような感じですね。

須田氏:
 そういった,現実とはちょっと違う世界に足を踏み入れる内容で,その世界に没入感のあるスタイルを目指しました。
 それを称して,“サイコロジカル・アクション・スリラー”というジャンル名にしたんです。

4Gamer:
 では,DMDのターゲット層を教えてください。

画像集#004のサムネイル/“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」
三上氏:
 最近は,スポーツ系や戦争モノ,映画をそのままゲーム化したものが多いです。しかしそういった中でも,“本当のゲームでしか味わえないオリジナリティ”を求めている人は多いと捉えています。それはコアな人だけでなく,比較的ライトな人も含まれています。そういった人達にもれなく遊んでもらって,“本当のゲームの面白さ”を広めていきたいです。

4Gamer:
 ここに注目してほしいというポイントはどこですか?

須田氏:
 こういう世界観の中で戦うアクションゲームは,あまりないのではないかと思います。すごく新鮮だと思いますし,イノベーティブな部分もたくさんありますので,ほかのゲームとは違った体験ができるのではないでしょうか。現実の世界とは違う体験,エキサイティングな体験を提供したいですね。

三上氏:
 グラスホッパーさんにしか作れないテイストが,映像や音楽といった形でゲーム中に散りばめられています。細かいギミックやアイデアの一つ一つが入念に作り込まれているので,定番のゲームに飽きているという人に,ぜひ食いついてほしいと思っています。

4Gamer:
 それでは,今回,EAさんからのリリースとなった経緯を教えてください。

須田氏:
 CAAがエージェントに入って,三上さんと一緒に企画をもっていくつかのパブリッシャを回った中で,EAさんは最初から高いテンションで迎えてくれたんです。初対面の時点で,「これはEAでやることになるな」という雰囲気がありました。

三上氏:
 すごくファーストインプレッションがよかったんです。

4Gamer:
 海外のパブリッシャと仕事をするうえで難しいと感じた部分はありますか?

須田氏:
 いろいろな経験をしていますが,西洋のスタイルから学ぶことが多かったです。EAさんは僕らのことを凄くリスペクトしてくれるので,いい形で融合できたと思います。

三上氏:
 もちろん修正の要請などはありましたが,それはワールドワイドにアピールするために必要な,実にもっともな理由によるものです。そういった部分と,表現したいことをどう融合していくかが僕達の仕事ですから。

画像集#005のサムネイル/“現実とはちょっと違う世界”を舞台に“ゲーム本来のオリジナリティ”を表現。須田剛一氏と三上真司氏が語る「シャドウ オブ ザ ダムド」
須田氏:
 EAさんも僕達も目的は一緒で,グラスホッパーのゲームをこれまで以上に世界に広めたいんです。EAさんからは,日本と海外の感覚の違いなど多くのことを学びました。

4Gamer:
 それでは意思の疎通などもスムースに進んだのでしょうか?

須田氏:
 もっと英語が喋れたら楽だよなあ,とは思いましたね(笑)。

三上氏:
 大雑把には伝わるんですが,細かいニュアンスを表現するのが難しいです。まあ,これから作るという実態のないものについて伝えるのは,日本人同士でも難しいですからね。

4Gamer:
 それでは最後に,DMDに期待している人に向けてメッセージをお願いします。

須田氏:
 最初の発表から2年,本当にお待たせしました。我々がグラスホッパーを名乗ってから初めて手がけたHDタイトルですし,三上さんを迎えたこともありますので,最高のタイトルにするつもりです。今後,2011年夏の発売までにいろいろと情報を出しますので,期待してください。

三上氏:
 普通のゲームに飽きた人には,本当にオススメです。ぜひ買ってください。

4Gamer:
 ありがとうございました。

「シャドウ オブ ザ ダムド」公式サイト


――2010年9月15日収録
  • 関連タイトル:

    シャドウ オブ ザ ダムド

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    シャドウ オブ ザ ダムド

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