トライアングルサービスが開発を手がけるアーケード用新作タイトル,
「ペンゴ!」の
ロケテストが7月29日より行われている。ロケテスト会場である
「クラブセガ秋葉原 新館」では,本日(7月30日)同作を使った
メディア対抗戦が開催,4Gamerもこのイベントに参加してきたので,その模様をお伝えしていこう。
とその前に,まずは本作の概要から説明しておこう。30代後半の読者ならご存じの人も多いと思うが,ペンゴは
1982年にセガより発売された,アクションパズルゲームのヒット作だ。そのルールはいたってシンプルで,ペンギンのペンゴを操作してアイスブロックを飛ばし,敵キャラクター(スノービー)をすべて倒すことで,ステージをクリアしていくというもの。その後コンシューマ機などで何度かリメイクもされているので,そちらで覚えがある人も多いかもしれない。
その最新バージョンとなる本作は,当時を彷彿とさせるドット絵のグラフィックスはそのままに,なんと
8人同時の対戦モードをサポート。対戦は今回初の試みとのことで,一体どんなルールなのか興味が尽きないところだろう。
対戦でのルールは,基本的には獲得スコアを競うものだ。ステージごとにスコアが集計され,上位半分に入れないとあらかじめ持っている★を一つ失ってしまう。★は最初三つ持っている状態からスタートするので,3回入賞を逃すとゲームオーバーというわけだ。得点の稼ぎ方は基本ルールと同じだが,スノービーだけでなく,ほかのプレイヤーのペンゴにもブロックをぶつけることができる点が大きく異なる。ほかのプレイヤーにブロックをぶつけるとかなりの高得点が狙えるので,必然的にプレイヤー同士の潰しあいが発生するというわけだ。なお詳しいルールについては下に掲載したムービーが分かりやすいので,合わせてチェックしてみよう。
ブロックをぶつけられたプレイヤーは,ゆ〜れいペンゴとして復活する。ゆ〜れいペンゴはほぼ無敵の状態だが,その後に獲得するスコアは軒並み半減してしまう
![画像集#016のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/016.jpg) |
![画像集#017のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/017.jpg) |
![画像集#008のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/008.jpg) |
「トライジール」など,普段はSTGを主力とするトライアングルサービスの藤野俊昭氏「最初は研究のために作ったテストプログラムだったんですが,想像以上に面白かった。こんな面白いゲームを世に出さないなんて,何のために社長をやってるのかと思い,セガさんにライセンスをお願いしました」 |
![画像集#014のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/014.jpg) |
メディア対抗戦では,本作の開発元である
トライアングルサービス 藤野俊昭氏の音頭のもと,1on1のトーナメント戦からスタート。この日集まったのは全部で8メディアだったので,3回勝ち抜けば優勝ということになる。なんだ簡単じゃないか。
事前に設けられた練習時間で,1on1では下手に相手を倒そうと狙うよりも,堅実にスノービーを倒していくほうが安定すると踏んだ筆者は,序盤から着実にスコアを重ね,点差を広げていった。本作のマップはかなり広いため,あえて近づいていかない限りは,相手と拳(?)を交えることなくゲームを進めることができる。対人の叩き合いはやっぱりリスキーな行為なので,点差で勝てるならばそれに超したことはないわけだ。
とは言いつつも,相手をスナイプできる位置にいるなら,もちろん狙った方が良いに決まってる。というわけで練習が効を奏してか,1回戦は難なく突破となった。
続く2回戦もこの調子で手堅く勝とうと思った筆者だが,ここで思わぬトラップがあった。それが
ダイアブロックの存在だ。ダイアブロックは三つ揃えて並べることで,スコアボーナスと共に,自分以外のキャラクターを長時間行動不能にできるという,夢のブロックだ。広い画面内に3個しか存在しないため,普通はこれがなかなか難しい。だがこの2回戦では,なんと筆者のスタート地点のそばに三つ固まっているじゃあないですか。これは狙わない手はないとばかりにブロック集めに着手したわけだが,これが失敗だった。ブロックに夢中になっている間に忍び寄ってきた相手ペンゴに,うっかり潰されてしまったのだった。その後ゆ〜れいペンゴ状態でダイアを揃えたものの,すでに後の祭り。ダイアのボーナスを加えても逆転には至らず,あえなく2回戦で敗退となってしまった。ちぇ。
1on1トーナメントの後は,8メディアによる8人同時対戦で勝者を決する「ラストマンスタンディング」が開催された。8人対戦ともなると,画面の至る所でバトルが発生するため,逃げ回って点を稼ぐのも難しい。そんな中でもこそこそと目立たないように立ち回った筆者は,結局一度も1位になれず,そのかわり下位グループに入ることもなくラウンドを重ねていく。三つの★を失った人から離脱していくモードなので,気がついたら人が減っており,なんと最後の2人にまで残ってしまった。これは予想外だ……。
ここまで来たら最後の1人になるしかないと踏ん張ってみたもの,最後の最後で潰されて逆転負け。くやしい。まぁ結構,盛り上がったからいいのかな?
1on1トーナメントもその後の8人対戦も,結局勝利を収めたのは「GAME BRIDGE」だった
![画像集#011のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/011.jpg) |
藤野氏「大勢でやると楽しいゲームなので,正式稼働をぜひ楽しみにしてください」
![画像集#012のサムネイル/懐かしの「ペンゴ」がアーケードに復活。ロケテスト中のクラブセガ秋葉原で行われたメディア対抗戦に参加してきた](/games/116/G011680/20100730077/TN/012.jpg) |
最後は再びトライアングルサービスの
藤野氏の挨拶で,本イベントは締めとなった。
筆者の感想としては,まず対戦モードの追加は大成功と言っていいと思う。レバー一つボタン一つというシンプルな操作系の中に,いろいろな駆け引きが盛り込まれており,お世辞抜きに面白いタイトルだ。友達同士でプレイすれば,かなり盛り上がれるのは間違いない。藤野氏によると,本作の稼働時期はまだ未定とのことだが,今回のロケテストの反応次第では,時期が早まったりもしそうな雰囲気だ。
なお今回のロケテストは,8月6日まで
「クラブセガ秋葉原 新館」にて実施されている。シンプルなルールで誰でも気軽に遊べるうえ,見ているだけでも楽しいタイトルなので,秋葉原に立ち寄った際には,ぜひクラブセガまで足を伸ばし,プレイしてみてほしい。
□ゲーム情報
タイトル:ペンゴ!
タイトル(英文):Pengo!
基板:RINGWIDE
画面:4:3 16:9 両対応
操作:1レバー(4方向)1ボタン
プレイヤー数:1P 〜 8P
著作権表記:(C)SEGA / TRIANGLE SERVICE
□ 特徴
アーケードゲーム黎明期の大ヒットゲーム『ペンゴ』(1982年)が可愛さ楽しさそのままに、多人数で遊べるようになって帰ってきました!
単純なルールですぐ遊べて、みんなでワイワイ楽しめます。基板ひとつで最大8人まで対戦可能な『ペンゴ!』。懐かしいけど新しい、昔のまま進化したゲームです。
※記事中の写真は,許可を得て撮影しているものです。