連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第4回:「ハチミツとクローバーなストリートファイターが抱くルサンチマン」
なぜいきなりこんなネタから入ったかというと,この間,漫画「ハチミツとクローバー」や「3月のライオン」の作者である羽海野チカ先生の家に遊びに行ったんですよ。……うん。聞こえる。「どうしてお前のようなクズが,あんな素敵な漫画を描く方と知り合いなんだ! おかしいだろ!」という読者の叫びが聞こえてきます。まったくもってそのとおりです。ごめんなさい。生まれてきてごめんなさい。
元々は,アニメ版「ハチミツとクローバー」で真山巧を演じた,声優の杉田智和さんの紹介で知り合いまして,それからたまに食事をご一緒したり,家に遊びに行くようになったのです。
詳しい感想は「Let'sパリイorディフレクト」のコーナーで語っていくとして,相変わらず誰が得をするのか分からない連載の第4回,始まり始まり。
マフィア梶田の
スライディング土下座!!
これまた杉田さん繋がりで,以前から面識のあった安元さんですが,初めて出会ったときのことを,俺は一生忘れないでしょう。ファーストコンタクトの場所はホルモン屋でした。杉田さんが「きっと梶田くんとは気が合うよ」と紹介してくれた,ガッチリしていて優しそうな30代紳士に,俺の緊張はV-MAX。このとき確か,俺は20〜21歳で,やっと酒が飲める年齢になったばかりということもあり,緊張を解くためにマッコリをガバガバ流しこんでいました。……アルコールパッチテストによって,アルコール耐性がほとんどないということを知っていたにもかかわらず。
結果,帰りに横断歩道の真ん中で盛大にオボロロロとデビルリバース(悪魔の嘔吐)。「車来るから! 危ないから!」と安元さん&杉田さんに抱えられ,MIBに捕まった宇宙人みたいな状態で道路向こうの自販機まで引きずられていきました。いやホント,恥の多い我が人生の中でも,ダントツトップで最悪なボーイ・ミーツ・アニキでしたよ。絶対嫌われたと思いましたね。
ところが,安元のアニキは初対面でゲロをぶちまけるような俺を優しく慰めてくれただけでなく,わざわざ駅まで送ってくれたんですわ。凄まじい紳士力。俺は一瞬で惚れ込みましたよ。女だったら初めてを捧げていましたね,マジで。半ば強制的に。まぁそんな感じで,ありがたいことに今でも仲良くしていただいております。
さて,ラジオ収録に話を戻しますが,番組初の格ゲーを扱うということで,当然安元さん,岡本さんと実際に対戦しました。ハカンのローションヌルヌル殺法や,いまだに囚人服を着たままの,相変わらず戦い方の汚いコーディーなど,色々と語りたいことはあるのですが……とりあえず,ジュリが凄くイイです。脳内で“今年一番罵られたいキャラ選手権”を開催してみたら,並み居る強豪を打倒して第2位に食い込みました。ちなみに,1位は別冊少年マガジンで連載中の「惡の華」から仲村さん。僅差でした。
まぁ仲村さんの話は今は関係ないです。また機会があれば語るということで,とにかくジュリ。ジュリかわいいよジュリ。単にキャラ萌えだけじゃなく,比較的使いやすいところも好印象です。格ゲーがあまり得意でない俺でも技が出しやすくて,プレイしていて気持ち良かったんですわ。
3DOで遊んでいた「スーパーストリートファイターII X」以来,本当に久しぶりに「ストリートファイター」シリーズをプレイしましたが,やはり面白い。「スパII X」の頃は対戦してくれる友達がいなかったので,ひとり寂しく何度もベガを倒していましたが,気軽に対人戦が楽しめるようになった今になって,やっと本当の楽しさを理解できた気がします。格ゲー初心者,または格ゲーからしばらく離れていた人にも,「スパIV」はマジでオススメですわ。
マフィア梶田の
Let'sパリイorディフレクト
本作は“バーチャルリアリティ”を題材とした作品で,近未来の日本が舞台。30歳素人童貞のモテない主人公「坂本拓郎」が「TUKIKO(月子)」という最新式のギャルゲーを手に入れたことから,アンリアル(仮想現実)の世界にハマっていくという物語です。
まず,本作の魅力を語るうえで欠かせないのが,その世界設定。物語の中心となる仮想現実世界“アンリアル“では,ギャルゲー,RPG,ミリタリー系アクションゲームなどが,ジャンルの垣根を越えてすべてオンラインでつながっており,ヘッドマウントディスプレイと感圧グローブを装着してその世界に入り込めるという,ある意味“ゲームの理想像”がそこにはあります。「.hack」シリーズに登場する“The World”に近いですね。
ただ,The WorldはあくまでMMORPGの世界ですが,アンリアルにはジャンルの垣根がないため,かなりカオスな状態になっています。好戦的なミリタリー系ギルドが,RPGプレイヤーやギャルゲーマーを巻き込む戦争を起こしていたり,飽きたプレイヤーに売り払われたギャルゲーキャラの売春街が存在していたりと,非常に生々しいんですよ。そのへんの設定が本当に秀逸で,物語に妙なリアリティを持たせています。
また,登場人物達も実に魅力的です。主人公の購入したギャルゲーのヒロインで,特別なAIによって本物の人間さながらの感情表現を見せる「月子」や,無職童貞のネトゲ廃人でありながら,アンリアル内では「ラインハルト・ウォルフガング・シュナウファー」と名乗り,人望を集めている主人公の友人「越後大作」,武闘派ミリタリー系ギルド“第9帝国”を統べる総帥「江原」など,現実と非現実で大きなギャップを抱える彼(彼女)らの行動に,ゲーマーとしては共感できる部分が多く,どんどん引き込まれていくんですよ。
序盤こそ「いいなぁ,こんな世界にならないかなぁ」と,登場人物達のことが羨ましく思えますが,最終的には現実と非現実における幸せとは何なのか,架空のキャラクターとの間に本当の愛はあるのか……などなど,深く考えさせられる作品です。とくに,筆者のような二次元にドップリ浸かっている人間には,心がチクチクする場面が多々あり,読み終えたあとは,しばらく放心状態になってしまったものです。
ネタバレはしたくないのでこれ以上深くは語りませんが,「ルサンチマン」,ゲーマーにはマジでオススメです。全4巻とサックリ読めるので,二次元を愛する人達にはぜひとも読んでほしい。最後に,二次元を愛し,二次元のために命を賭した男の中の男,ラインハルト・ウォルフガング・シュナウファー氏に敬礼!!
|
- 関連タイトル:
スーパーストリートファイターIV
- 関連タイトル:
スーパーストリートファイターIV
- この記事のURL:
キーワード
(C) CAPCOM U.S.A., INC.2010 ALL RIGHTS RESERVED.
(C) CAPCOM U.S.A., INC.2010 ALL RIGHTS RESERVED.
- スーパーストリートファイターIV(通常版)(初回生産版: コスチュームパックのひとつをダウンロードできるプロダクトコード封入)
- ビデオゲーム
- 発売日:2010/04/28
- 価格:¥7,670円(Amazon) / 8131円(Yahoo)
- ファイティングスティックV3ビデオゲーム
- ワイヤレスファイティングスティックEXビデオゲーム