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Splatterhouse
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印刷2010/12/13 19:03

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海外ゲーム四天王 / 第70回:「Splatterhouse」

海外ゲーム四天王 〜戦うおじさん〜
第x回:
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 1988年にゲームセンターに登場した「スプラッターハウス」は,高いバイオレンス度と驚きのゴア表現で,一部のプレイヤーに忘れられない思い出を残した傑作アクションゲーム。以来,数々のコンシューマ機に移植されてきたが,ついに2010年11月にシリーズ最新作となる「Splatterhouse」が登場。どう考えても,すごいことになっているはずだ。

あのスプラッターハウスが,最新のグラフィックス技術ととんでもない洋ゲーテイストを身につけて,ついに帰ってきた

 

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 映画「13日の金曜日」シリーズに登場するジェイソン風のキャラがパンチや斧で,迫り来る怪物たちをなぎ倒していく「スプラッターハウス」は,ナムコ(現在はバンダイナムコゲームス)が1988年にアーケードでデビューさせたアクションゲームだ。
 怪物が鮮血を吹き出して真っ二つになったり,壁にベシャっと叩きつけられたりする強烈なゴア表現は当時,非常に斬新で強烈なインパクトを与えてくれた。筆者はあの“変身シーン”を見たいために,百円玉を積み上げてコンティニューをしまくったものだ。あぁ,懐かしい。

 そんなスプラッターハウスは,これまでさまざまなコンシューマ機に移植されてきたので,アーケードを知らない人でも名前くらいは聞いたことがあるはずだ。今回紹介する「Splatterhouse」PlayStation 3/Xbox 360)は,そのオリジナルのスプラッターハウスのバイオレンス度,そしてゴア表現を激しすぎるほど強化し,完全3Dグラフィックスでリメイクした最新スプラッターハウスなのだ。

 

「Splatterhouse」公式サイト(要年齢認証)

 

 本作の開発は,Bottlerocket Entertainmentが行ってきたが,2009年に中断されたあと,北米のNamco Bandai Gamesが制作を引き継いだ。その後,新しい情報があまりなかったため心配していたのだが,2010年11月に欧米で無事に発売された。現在は,海外のみでの発売となっており,日本語版についての公式発表はない。

 

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 「死体の蘇生」という狂気の研究を行っていた超心理学の権威ウエスト博士の屋敷“スプラッターハウス”は,研究の副産物である奇怪な怪物で溢れている。そんな屋敷の床に血まみれで横たわるのは,主人公のリックだ。ぼんやりとした記憶の中,恋人ジェニファーがウエスト博士に連れ去られてしまったことを思い出す。そのとき,近くに落ちていた怪しげな仮面から声が聞こえてくる。「おまえを助けてやろう……」。精霊の力を宿し,あらゆる力を増幅させる仮面を装着したリックは,ジェニファーを助けるためにスプラッターハウスの奥へと進んでいくことになる。

 

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 こんな感じのストーリーは,アーケード版では死んだはずのウエスト博士が生きており,彼がなぜ,奇怪な実験を繰り返すようになったのかといったことがゲームを進めていくにつれて明らかになっていくなど,オリジナルストーリーを踏襲しつつ細かい部分がいろいろとアレンジされている。ストーリーモードは全部で10パートで構成されており,ゲームの進行は基本的に一本道。頭を悩ますパズル要素もなく,次々に現れる怪物達を蹴散らしながら屋敷の中を進んでいくという純粋なアクションゲームだ。

 

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 基本攻撃には弱パンチと強パンチがあり,連射したり,溜めて強烈な一発をお見舞いしたり,怪物を掴んでからパンチを叩き込んだりできるほか,ジャイアントスイングで周辺のモンスターを蹴散らしたりも可能だ。
 もちろん,巨大な肉切り包丁,チェーンソー,角材,ライフルといった武器を拾って使えるし,武器の代わりに怪物から引きちぎった腕や頭を振り回すこともできる。戦闘に関してはこれといった戦術/戦略はなく,ゴリ押しで進めて行ける。そのため,やや単調な印象を受けるし,ジャンプキックやスライディングキックができないのも残念なところだ。

 

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 スプラッターハウスの大きなウリであるゴア表現は,やり過ぎ感が漂うほど強烈で,普通にパンチだけで戦っていても,飛び散った血しぶきで画面が真っ赤になるほどだ。この手のゴア表現が苦手という人は,プレイしないほうが無難かも。パンチを連打しているだけなのに,血しぶきで自キャラが見えなくなるゲームなんて,お目にかかったことがない。

 怪物にある程度ダメージを与えると,スタイリッシュな「スプラッターキル」が発動できるようになる。スプラッターキルは,レバーやボタン入力が必要がクイックタイムイベントで,これをうまいことやると,リックが怪物の頭を両手で押しつぶしたり,腕や首を引き抜いたりと,やりたい放題やってくれる。うう。

 

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 面白い要素として,スキルが購入できるシステムがある。怪物どもを倒すたびに「ブラッドカウンター」が自動的に溜まっていくのだが,これを消費することでスキルが手に入るのだ。攻撃系スキル,防御系スキル,回復系スキルなど合計45種類も用意されており,強力なものほど必要なブラッドカウンター量も増えるため,すべてのスキルを集めるのは相当大変になりそうだ。それにしても,どこから買うのだろう。

 ゲーム序盤は比較的簡単に進んでいくが,次第に強敵が出現してくるほか,一発で即死するトラップが登場するなど,中盤以降はかなり手強くなってくる。このへんはやはり洋ゲーで,「死んで覚える」を繰り返すことで必ず次へ進めるはずだ。ちなみにコンティニューは無制限だが,コンティニューのたびに必ず長いロードが入るところは気になった。

 

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 ストーリーモードのほか,次々と現れる怪物を倒して行くだけのアリーナモードも用意されているし,特定の条件を満たすことでオリジナルのアーケード版や,メガドライブ向けに1992年に発売された「スプラッターハウス PARTII」,さらに1993年の「スプラッターハウス PARTIII」がプレイ可能となるらしいので,こりゃー楽しみだ。というわけで,今夜も胸にこみあげてくる酸っぱいものに堪えつつ,血の海の中へと飛び込んでいっちゃう筆者なのであった。

 

コラム:ステキなコレクターズアイテム
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 本作にも,アイテムを集めるコレクション要素が用意されている。本作のコレクション要素とは……最初に見たときは,血しぶき以上に驚いたのだが,ステージに落ちているジェニファーの写真なのだ。もちろん,普通の写真ではなく,4Gamerに掲載するのがはばかられるものばかり。ジェニファーはなぜこんな写真を撮っていたのかが気になるが,おかげでさらに気合いを入れてプレイしてしまうのである。

 

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■■UHAUHA(ライター/四天王)■■
 レースゲームやアクションゲームなどを好んでプレイする,反射神経系のライター。とはいえ,人間が相手だとつい熱くなってしまうので,マルチプレイはちょっと苦手。高いところと,ホラー系が不得意なので,高い場所が出てくるゲームと,怖いゲームもちょっと苦手と意外と弱点も多いが,とくに悲壮感はない。4Gamerがスタートした頃からライターをやっている,ベテラン中のベテランだ。特徴は,遠距離通勤。
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