［TGS 2009］セガが贈る銃撃多重奏RPG「End of Eternity」のプレゼンテーションレポート

　セガが2009年冬に発売を予定している「End of Eternity」（PlayStation 3/ Xbox 360）は，遠い未来の地球，産業革命期を彷彿とさせるような独特の世界感をベースにした完全新作RPGだ。本日，セガブースにて，そんな本作のプレゼンテーションイベントが行われたので，早速その内容をお届けしたい。

　プレゼンテーションを行ったのは，本作の開発を指揮するプロデューサーの島野光弘氏（セガ）と，ディレクターの勝呂隆之氏（tri-ACE）の二人。End of Eternityがどんなゲームか，その魅力や特徴などが語られた。

ディレクターの勝呂隆之氏（tri-ACE）

プロデューサーの島野光弘氏（セガ）

　プレゼンテーションは，実際にプレイ動画を交えながらの分かりやすい内容で，本作のストーリーや世界感，そして戦闘システム，着せ替え要素などが順を追って説明されるというもの。数々のヒットRPGを作り出しているtri-ACEとセガがタッグを組んだ作品ということで，非常に注目度も高いEnd of Eternityだが，その独創的な世界感やアクロバティックな演出が光るバトルシステムは，素直に「面白そう！」と思える内容に仕上がっていた感触だ。

　念のため改めて紹介しておきたいが，本作は，天空に向かってそびえ立つ巨大な環境構築機械「バーゼル」と，その中でしか生きられない人間達のドラマを描いたSF RPG。いわゆる“剣と魔法”のファンタジーRPGとは異なり，“銃器”を軸とした戦闘システムなどが大きな特徴だ。
　今回のプレゼンも，そうした本作の大きな特徴である戦闘システム「t・A・B(トライ・アタック・バトル)システム」の紹介にかなりの時間が割かれており，その詳細が詳しく語られていった。


　本作の戦闘システムは，いわゆるセミリアルタイム制を採用しており，操作するプレイヤーキャラクターこそ順番に一人づつだが，戦闘操作自体は，アナログスティックで自由に移動，○ボタン/Aボタンで攻撃を行うなど，かなりアクション性の高い内容になっているのがポイントだ。
　攻撃方法は，「通常攻撃」のほかにも，無敵状態？ になりながら敵を攻撃できる「インビンシブル・アクション」や，パーティメンバーと連携して攻撃を行う「レゾナンス・アタック」というものがあり，これらを使い分けながらプレイすることで，戦いを有利に運んでいけるのだという。

　まぁ，一見すると「ちょっと難しそう」という印象がある戦闘システムではあるのだが，一回要領を掴めば，爽快かつスタイリッシュな小気味よい戦闘を楽しむことが可能。とくにレゾナンス・アタックをうまく使うと，プレイヤーキャラが跳んではねてのアクロバティックなアクションと共に攻撃を行うなど，見ていて非常に気持ちいい/格好いい戦闘システムに仕上がっている。豪快な銃撃音などと相まって，とにかく爽快感溢れるバトルシーンが演出されていく。
　また，インビンシブル・アクションなどがうまく決めることができれば，「追撃」や「打ち上げ」，さらには「叩き落とし」などといった戦闘アクションを発動させることも可能で，敵の配置や味方の配置を考えていくパズル的な楽しさがあるのは，本作の戦闘システムの大きな特徴だといえそうだ。
　本作のゲームデザインを務めた勝呂氏も，「一見難しそうに見えるかもしれませんが，ボタンを押していくだけで結構簡単に連携やコンボが発動します。ぜひ爽快なバトルを堪能してほしい」などとコメントするなど，本作の戦闘システムにかなりの自信を持っている雰囲気が印象的であった。


　ちなみに，今回は試遊台も用意されているEnd of Eternityではあるが，プレゼンでは，試遊台では試せない要素として，「着せ替え」システムについても触れられた。まぁ言葉通り，「キャラクターに様々な衣装を着せられます」というシステムなのだが，キャラクターに着せた衣装は，戦闘や移動シーンのみならず，ちゃんとムービーシーンなどにも反映されるとのことで，衣装もかなりの数を用意しているらしい。


　また本作は，ゲーム中に流れる音楽についてもこだわりを持っているようで，作曲を担当した桜庭 統氏（代表作：「ヴァルキリープロファイル」「スターオーシャン」シリーズなど）と，田中公平氏（代表作：「サクラ大戦」「ワンピース」など）らのビデオレターも紹介された。
　オーケストラ調の壮大なBGMは田中氏が，アップテンポのロック調のBGMは桜庭氏が担当しているとのことで，田中氏曰く「オープニングの曲は自信作です。End of Eternityという作品を表す曲に仕上げた」と，自画自賛（？）する一幕も。ちなみに田中氏と桜庭氏による全10曲が収録された「SPECIAL SOUND TRACK RESONANCE OF SOUNDS」が，予約特典として用意されるようなので，本作を購入予定の人は，予約を検討しておくといいかもしれない。

　ともあれ，End of Eternityの魅力が一通り紹介された，今回のプレゼン。発売日こそまだ確定していないが，制作自体は順調に進んでるとのことで，近いうちに正式な発表があるのかもしれない。いち早い発売を期待するばかりだ。

桜庭 統氏

田中公平氏

「End of Eternity」公式サイト