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  • 発売日:2013/12/20
  • 価格:基本プレイ無料+アイテム課金
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印刷2010/01/18 12:00

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【PR】駆け出しテイマーGonzorouが,MMORPG「アルカディアサーガ」で大奮闘

駆け出しテイマーGonzorouが,MMORPG「アルカディアサーガ」で大奮闘
Text by 田中 太
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独特な戦闘システムが特徴的。武器やスキルによって攻撃範囲が違うため,位置取りや行動の読み合いが重要となる
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突然発生するPKとの戦い。たとえ街の中であろうと,油断していると一瞬で倒されてしまう

 ヘッドロックが開発し,ゴンゾロッソがサービス中のMMORPG「アルカディアサーガ」は,国産タイトルでありながらフリーPKが可能になっているなど,独自の個性を持つ作品だ。

 数多くのシステムを野心的に取り入れており,従来のMMORPGとはひと味違う魅力に溢れている。ただその半面,古くからMMORPGに慣れ親しんだプレイヤーでなければ,少しばかり取っ付きにくい部分があるのも事実。

 そこで今回は,ゲーム序盤の展開やシステムなどを,弓テイマーGonzorouが実際に冒険していく模様を交えながら解説していくことにする。

 PKの存在も含め,これまでのMMORPGではあまり見られないさまざまなハプニングが待ち受けている本作の魅力を,少しでも見つけていただければ幸いだ。

Act1 ヒゲテイマーの旅立ち

 私の名はGonzorou,テイマーだ。家はまだない。

 記憶を失ってこの大陸に流れ着いてから数日が経った。

 海岸で倒れていた私を介抱してくれたキュレーネという女性の紹介で,彼女が所属する「開拓者組合」に厄介になっている。

 ジェアーブ氏が率いる開拓者組合は,その名のとおり,いまだ未開の地が多いこの大陸を,魔物や亜人達と戦いながら拓いていく冒険者たちの集まりだ。

 なんでも,首都ナストリタンにある政府からもある程度の自治権を認められているらしい。

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 記憶こそ戻らないものの,ナイフの扱いに慣れてきたころ,ジェアーブ氏からとある仕事を頼まれた。

 ここのところ,ナストリタン政府からの人員の徴集が,生活に支障が出るほど頻繁だったため,少し緩めてもらうべく,代表としてキャオラという女性を使いに出したものの,消息が掴めなくなってしまったらしい。

 そこで,まだ顔の知れていない私に,一般の冒険者として首都に潜入し,政府に探りを入れてほしい,とのことだ。

 助けてもらった恩もあり,とくに当面の目的もなかった私はすぐに了承し,偽造の冒険者登録証を受け取って首都ナストリタンへ向かった。

 のちにこれが大きな事件へ発展することも知らずに。

首都周辺の地形を把握しよう

 チュートリアルが終了すると,首都ナストリタンに移動し,本格的な冒険が始まる。

 自分のいるエリアのマップは「M」キーで開けるが,各エリアのつながりが若干分かりづらく,初心者は迷子になりやすい。

 下に掲載した各エリアのつながりを見て,全体のエリア配置を把握しておこう。

 ナストリタンの東地区,南地区,西地区に共通する施設は,クエスト斡旋所,武器・防具屋,倉庫,宿屋(死亡時の復活拠点)であり,その他の施設も各エリアに散らばっている。

全体マップ
全体マップ
Act2 混沌の開拓地
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 渡された偽造登録証のおかげで手続きはすんなりと終了し,政府公認の冒険者として活動できるようになった。

 キャオラ代表の情報を手に入れるためには,斡旋所で受けられるクエストをこなし,政府関係者の信頼を得る必要がある。

 ネズミ退治や果物採取などの簡単なクエストを繰り返すうち,警備兵の装備の材料を納品したり,少し遠出してモンスターを退治したりしながら,少しずつだが政府関係の仕事も依頼されるようになってきた。

 ミッションは順調に進行中だ。

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 しかし……,この街の有様はどういうことだろう。

 中央の行政区こそ,バザーなどで賑わってはいるが,西,南,東の各地区には冒険者の死体がゴロゴロと転がっている。警備兵が巡回しているものの,彼らの目を盗んでは強盗や辻斬りが横行しているのだ。

 まだ駆け出し冒険者である私は相手にもされないが,明日はわが身。この大陸での生活は気の抜けないものになりそうだ。

スキルポイント「BSP」と「CSP」

 キャラクターのレベルが上がると,STRやVITなどのステータスを伸ばすボーナスポイントのほかに,ウェポンやクラス,パッシブなど戦闘関連のスキルを取得する「BSP」と,採取や製作といったクラフト系スキルを取得する「CSP」を入手できる。

 スキルによって取得に必要なポイントや,条件となるスキル(と熟練度)が異なるため,目標のスキルを取得するにはポイントがいくつ必要か,派生するスキルは何かを確認しておこう。

 物理攻撃スキルは,通常攻撃後すぐに使用すると準備時間なしで発動し,APが続く限りほかのスキルにつなげてコンボにすることができる。スキルの効果や消費APを考慮しつつ,有効なコンボを作り出そう。

 レベル3で一つめの攻撃スキルを覚えたあと,レベル12で三つの攻撃スキルを取得可能になる。戦闘はコンボを作れるようになるレベル12からが本番であり,それまでは攻撃範囲の把握や立ち回りなどの練習と考えよう。

 現状で唯一の騎乗ペットである馬系モンスターは最低レベルが15のため,キャラクターレベルが15にならないと乗ることはできないが,テイマーは3,その他のクラスは8以上の親密度があれば,ペットコマンドから騎乗できる。

 テイマーはクラススキル「動物の心」の効果により,一度の食事で親密度が3ずつ上昇するため,親密度を上げるならテイマーに頼むのが手っ取り早い。

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テイマーは2体,ほかのクラスは1体のペットをテイムできる。ペット2体との賑やかなソロ戦闘はテイマーの特権だ
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レベル15になれば騎乗が可能。一瞬で騎乗できるので,移動だけでなく逃走にも役立つ
マイハウスとポータル
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 アルカディアサーガのマップは広く,歩いて移動していると隣の街まで行くのも一苦労。そこで有効なのが,ハウスのポータル機能だ。

 フィールドの要所や街の周辺には,他プレイヤーが建てたマイハウスが並んでいる。ハウスには倉庫になる収納やベンダーの設置によるショップ機能などのほか,ポータルとしての機能もある。入り口にあるオブジェをクリックし「ポータル使用」を選べば,ナストリタン行政区へワープできるのだ。

 家主により使用制限や料金が設定されている場合もあるが,多くのポータルが無料で開放されており,さらにハウスリストに登録しておけば(10件まで),ナストリタン行政区のポータルから指定したハウスにワープもできてしまう。お世話になった家のベンダーから商品を購入することで,任意で家主へのお礼もできるというわけだ。

 スキルによって取得に必要なポイントや,条件となるスキル(と熟練度)が異なるため,目標のスキルを取得するにはポイントがいくつ必要か,派生するスキルは何かを確認しておこう。

Act3 貧乏テイマーの苦悩

 「森の人」を目指す私は,メインウェポンを弓矢と決め,街の商店で購入した武器でモンスターを狩り,依頼をこなしていった。

 ほどなく,モンスターを捕獲し使役するスキル「ラヴィッチ」を習得。さっそく試してみたのだが……。

 このラヴィッチを使用するには,捕獲したモンスターを収納するケージ(檻)系のアイテムが必要なのだが,このケージが1280Gと高価だ。

 1回のクエストで得られる報酬が500〜1000Gほどの現状では,そう気軽に使えるスキルではない。

 スキルの熟練度が低いため,捕獲の成功率が3〜5割程度なのも厳しい。

 さらにテイム中のペットに与えるエサ代や,戦闘で消耗する矢代などで,早くも資金繰りに暗雲が立ち込めてきてしまった。

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 取得するクラフトスキルは「木工」と決めていたものの,素人がいきなり製作しても利益を上げることは難しい。

 何より,原木を木材に精製したり,木材から製品を作るには,のこぎりや彫刻刀といった「触媒」が必要なのだ。

 ……しかし,採取した原木をそのまま売却したらどうだろう。

 少し懐に余裕のある冒険者ならば,材料を採取する手間を惜しみ,製作に集中してアイテムを生産したいはずだ。

 周辺のバザーを覗いてみると,採取した各種の原材料は,街の商店への売値の数倍で取引されているようだ。

 私はナストリタンの隣にあるポルトゥーンやホリーウッドへ向かい,採取した原木をそのまま売却することで,それなりの資金を得た。これでペットのエサ代や矢代に困ることはなくなるだろう。

序盤の金策について

 アルカディアサーガの序盤は,かなり金策が厳しい。

 街の周辺にいるネズミやワームを倒して得た素材は二束三文だし,バザー売りしたくても価値が分からない。しかも,受注回数に制限のあるクエストをクリアしても報酬はわずか数百Gである。そこから少しレベルが上がって,街のNPCから装備を買おうと店を覗くと,値段の高さにびっくりさせられる。

 オススメの金策法は,各街の斡旋所で受けられる「トライアルミッション」をクリアすることだ。クエストポイント1Pで受けられる通常のクエストと違い,2〜3Pが必要となるが,一気に数千〜数万Gもの報酬を手に入れられる。

 ソロでのクリアはほぼ不可能な難度だが,パーティを組めばそれほど難しくはない。プレイヤー数の増える夕方〜深夜の時間帯なら,各地のクエスト斡旋所付近で参加者が募集されているはずだから,コメントボードの「クエスト」や「レベリング」欄もチェックしよう。

 なお,現在実装されているトライアルミッションは以下のとおりだ。

クエスト名 受注レベル 受注場所 報酬
亜人部隊の殲滅 Lv4〜 ナストリタン出口 3700G/100Exp
トルトゥーガの討伐 Lv10〜 ベナフィール(ポルトゥーン) 15000G/900Exp
オークの集落を襲え! Lv14〜 ブラスラバ(アネフタス) 30000G/6200Exp
ミノタウルスの来襲 Lv19〜 ボルコット(モーネリア) 45000G/9400Exp

 人がいなくてパーティを組めない,バザーで売れるのを待つのも面倒で今すぐお金が欲しい! という場合は,採取した原材料をそのままNPCに売るのがいい。

 少し遠出する必要はあるが,モーネリア以降で採取できる原木は,一つ数十Gで店売りできる。そのため,ある程度の数を集めるだけで,数千Gが比較的楽に手に入れられるのだ。

 ただし貴重な素材の採取場では,限りある資源や採取した原料を狙ったPKが多発することも忘れてはならない。安全を重視するなら,PKの対象にならないレベル9以下のキャラクターで採取するといいだろう。

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トライアルミッションの様子。2009年12月18日のアップデートでハイリスクハイリターンに調整されたため,前衛でも油断は禁物
Act4 亜人・ゴブリン襲来
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 首都でのクエストも順調にこなせるようになり,遠方の砦へと出向いて周辺の亜人を掃討するなど,それなりに重要な仕事も依頼されるようになってきた。

 多少のトラブルはあったものの,密偵としての任務は順調にこなせているといえる。

 そんな折,組合との連絡役であるアナベルから一度ベナフィールへ戻るよう言い付けを受けた。

 キュレーネたちと再会して話を聞くと,ゴブリンの集団が街を襲撃するべく向かってきているとのこと。

 一人での撃退には不安があったが,たまたま近くにいた冒険者と共闘することで,なんとかゴブリンを追い払うことができた。

 ……だが,それで調子に乗っていたのかもしれない。

 首都へ向かった当時と違い,少しは資金に余裕ができ,装備もそれなりに揃い,冒険が順調だったことは確かだ。

 ある日,パーティを組んでミッションに挑む準備をしていたところを夜盗に襲われ,大切にしていたペットを奪われてしまった。 なんということだ……。

 私は失意に暮れながら,新たな相棒を探すべく,夜の森へと入っていった。

 どうせ今夜は眠れそうにない。

PK(Player Kill)に注意

 冒頭でも説明したとおり,アルカディアサーガにPKの制限はない。レベル10以降のPCであれば,たとえ街中でもPKが可能だ。狩場がかぶった,採取で同じ素材に手をつけた,ただ道ですれ違ったなど,どんなきっかけでほかのプレイヤーから攻撃を受けるか分からない。

 プレイヤーの名前は,最初は白色で表示されている。たとえ赤ネームが相手でも,ほかのプレイヤーキャラクターを攻撃した時点で紫色になり,その後赤へと変化して,同時にカルマが下がっていく。

 紫以上になると,警備員に攻撃されるようになるほか,被PK時にアイテムを落としやすくなるなどのペナルティがある。しかし下がったカルマ同様,しばらく時間が経過したり,「善行クエスト」をクリアしたり,あるいは自分より高レベルのモンスターを倒し続けたりすることで,白ネームに戻っていく。

 つまり仕様上,赤ネームのPCが危険であることは間違いないが,白ネームだからといって安心はできないということだ。

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装備やポーションで移動速度の上がったPKに襲われると,とっさにハイド(体が透明になるスキルを)使うなどしなければ逃げ切ることは難しい。どんなときも周囲のプレイヤーキャラクターには気を配ろう
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PKギルドによる街襲撃の様子。各種のバフで強化されているため,戦闘準備をしていないキャラクターでは太刀打ちできない

 モンスターのいない場所で武器やスキルの準備をしたり,こちらをターゲットして走ってくるプレイヤーキャラクターを見かけたら,とりあえず逃げたほうがいいだろう。

 レベル10以上のキャラクターで露店を出し,画面から目を離すなどは,自殺行為といっても過言ではない。

Act5 念願のマイハウス建設
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 キャオラ代表が,デベリット砦に移動させられるという情報を手に入れた。

 ジェアーブ氏達に伝えたところ,移動時のゴタゴタに紛れて襲撃し,キャオラ代表を救出するという大胆な作戦が立てられた。

 しかし,そのためにはベナフィールだけではなく,ほかの集落にいる冒険者組合の協力が必要だ。

 ジェアーブ氏の親書を受け取った私は,ベナフィールの使者としてキュレーネと共に魔術師の街であるジーニアへと向かった。到着するなり,ジーニアの代表であるゼファー氏から,亜人に盗まれた魔法の道具の奪回を頼まれてしまう。

 盗賊が逃げたという方向へ走ると,ゴブリンとオークの2人組が現れた。

 多少の苦戦はしたものの,無事に盗品を取り戻してゼファー氏に届けることができた。

 すぐにジェアーブ氏の意向を伝えると,作戦のためには農耕の街ブラスラバの協力が不可欠だという。

 今度はゼファー氏からブラスラバへの親書を受け取り,東の地アネフタスに向かうことになった。

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 しかしこのときの私には,ブラスラバへの親書よりも大事なことがあった。

 ついにマイハウス購入資金が溜まったのである。

 ハウスキットと,自宅で木工作業をするためのボームアダートを手に入れた私は,家の建設場所を探す旅をするうち,アネフタスよりも遠いイストニアまで来てしまった。

 大きな木の下を設置場所に決め,しばらくするとマイハウスが完成。

 中に入りカギを閉め,自前のイスに座り一息つくと,満ち足りた空気が辺りを包み込んだ。

 思えばナストリタンを出て以来,これほど気が休まることはなかった。まだ殺風景な部屋ではあるが,ここは間違いなく私の空間なのだ。

マイハウスの建築

 マイハウスを手に入れるには,まずナストリタン西地区にいる家具職人から,ハウスキットを購入する必要がある。最も安いクリアドルハウスキットで15万Gもするため,購入資金の準備は簡単ではないが,その苦労もマイハウスさえ手に入れられれば報われるはずだ。

 建築する大まかな場所を決めたら,その場でハウスキットを使おう。家のモデルが表示されるので,マウスで位置や向きを微調整してから決定だ。現実時間で数時間待てば,憧れのマイハウスが完成している。

 マイハウスでは,内部だけでなく周囲にもテーブルやイスなどの家具を配置できる。設置する個数に制限はあるものの,位置だけでなく向きや高さも設定できるので,レイアウトにこだわった自慢の家を作ろう。

 ほかのプレイヤーのハウスを見渡してみても,どれも趣向を凝らした外観で面白い。内装にこだわったハウスも多いので,レイアウトで悩んだときは参考にするといいだろう。

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資金が溜まったら,さっそく家を購入しよう。ベンダーを設置することを考えると,街の周辺など人通りの多い場所がいい
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内部だけでなく,家の外にも家具を設置できる。せっかくのマイハウスなので,外観にもこだわりたいところ
Act6 襲撃準備完了,しかし…
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 アネフタス地方に戻った私は,ブラスラバの代表であるミネルヴァ女史に親書を渡した。

 返事を聞くと,作戦自体には賛成だが,近くの湖にリザードマンが棲みついて動くに動けないという。

 仕方ないので退治するつもりで湖に向かったが,人間を見るなり問答無用で襲ってくるこれまでの亜人と違い,このリザードマンは話が通じる理知的なタイプのようだ。

 彼らが言うには,仲間の傷を癒すために湖に駐留しているので,できれば薬の材料を持ってきてほしい,とのこと。使い道がなく倉庫に眠っていた根人の球根と花を渡すと,とても喜び,ブラスラバの問題はあっさり解決。

 これでデベリット砦を襲撃する準備が整った。

 報告のためジーニアへ帰ろうとすると,亜人の集団がイストニア地方に向かったという知らせが入った。

 イヤな予感が脳裏をよぎり,急いで自宅へと戻る。

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 建築から間もない我が家は,すでにゴブリンの集団に襲われていた。

 ペットを呼び出し必死に応戦するものの,数の暴力にはかなわず,数分後に残ったのはがれきの山の前で佇む私だけだった。

 亜人の棲むこの地に人間が到着して,まだ十数年。亜人達は侵略者から土地を守るために行動しただけなのだ。

 しかし,これしきのことで開拓をあきらめる訳にはいかない。

 アルカディアを目指す我々人間の冒険は,まだ始まったばかりなのだから。

亜人の襲撃

 ゲーム内で時おり「亜人の斥候が(エリア名)に現れました」というアナウンスが流れることがある。これは亜人の襲撃を予告するもので,数分後にはそのエリアにあるハウスのうちどれかが,亜人に襲われることになる。

 亜人は襲撃する場所を決めると,その周辺にあるハウスからランダムで目標を定める。つまり一軒だけポツンと建設するより,いくつかの他人のハウスと隣接させたほうが,自分のハウスが襲われる可能性を減らせるというわけだ。

 また,アナウンスを聞いて駆けつけた周囲の家主が共闘することで,自然とお互いの家を守り合うという形になる。そのほか,各種のベンダーを集めたマーケットを作ったり,製作の依頼を請け負う職人街を作ったりと,ハウスを集めた集落の形成にはメリットが多い。

 襲撃してきた亜人を倒すと,ハウス修理キットなどのほかでは手に入らないアイテムをドロップすることがある。自分のハウスのあるエリア以外でも,亜人を撃退する価値はあるのだ。

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エンブレムをつけて家を襲撃する亜人たち。とりあえず自分の家が無事かを確認したい
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亜人は同じ家に集まるため,ウィザードの範囲魔法が有効。数人のウィザードがいれば一瞬で片付くことも
アルカディアサーガの生産スキル

 アルカディアサーガの生産は,調理,飲料,製菓,薬剤,裁縫,革製品,木工,金属,貴金属の9つに大別でき,さらにそのほとんどが原料を集める「採取」,原料を材料に加工する「精製」,材料を製品に仕上げる「作成」に分かれている。

 取得CSPは,採取が1,精製が5,作成が10であり,1系統を1キャラクターでまかなうには16CSPが必要だ。ただし,CSPが16になるキャラクターレベルは11であるため,PK対象レベルになってしまう。この点は注意しておこう。

 多くのプレイヤーの集まる採取場では,狩場と同様にPKが横行しているため,採取中は周囲のPCにも気を配ろう。安全に採取するなら,やはりレベル9以下の採取専用キャラクターを用意するのがいい。

 以下で,それぞれの生産カテゴリについて簡単に解説しよう。

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一つのアイテムを作るには,色々なカテゴリの素材が必要になることも。すべてを自分だけでまかなうことは難しい
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できあがったアイテムをバザーに出品。苦労して作った物が売れると,かなり嬉しい
調理 主に一定時間ATKやDEFを上昇させられる食品(物理攻撃クラス向けの消耗品)を生産できる。必要な素材が多く,素材の入手手段が多岐に渡るため生産に手間はかかるが,比較的効果が高めなのが特徴。素材となる各種の粉は「植物採取」で採取した植物を「食品精製」して作るほか,牛乳を「飲料精製」することで,入手できる。なお,肉はモンスターからのドロップのみだ。例外として,塩の原料となる岩塩のみ「鉱物採取」で採取効率が上がる。
飲料 「果実採取」で採取した果実からジュースが作れる。主な効果はHPやAPを上昇させるというもので,レベルを問わず役立つのが特徴。ほとんどのジュースが果実二つで作れるため,スキル上げにかかる経費を低く抑えられる。ジュースの原料となるのは果実だが,お茶やお酒の原料は「植物採取」で,乳製品は各街のファーマーから「生乳」を購入することで手に入れられる。
製菓 材料の多さは調理と似ているが,効果はS.ATK上昇が多めで魔法攻撃クラスに需要が高そう。序盤から牛乳やバターなど精製に手間と資金のかかる材料が多く,それなりの準備が必要になる。効果は高いものの作成の手間から取得しているプレイヤーが少ないため,充分な資金があるなら狙いめのカテゴリかもしれない。
薬剤 HPを瞬時に回復するポーション系と,状態異常を回復したり一時的に各種ステータスを上昇させる薬系アイテム(○○薬)を生産する。薬は使う以外にも,装備に付与したときの効果がほかのアイテムより高めなので,さまざまなクラスで需要がありそうだ。材料となる薬剤(○○剤)は薬草やキノコ類を「植物採取」で,その他の特殊な材料はモンスターからのドロップとなる。
裁縫 ウィザードやバードの防具であるローブ系装備や,全クラスの背中装備のマント,腰装備のロープなどを生産できる。「植物採取」で集めた綿花(糸布精製)や,モンスターからドロップする毛皮(生物材料加工→糸布精製)から「糸」を作り,四つの糸から「布」ができる。装備生産に必要な素材が,現状では糸,布,なめし革に限定されているものの,どれも材料にするまでが一苦労。
革製品 主な原料となる動物の皮がモンスターからのドロップのため,採取スキルがいらないカテゴリ。ただし皮をなめすのに「ミモザ」が必要なため,「植物採取」があると役立つ。主にウォーリアとテイマーの防具となるレザー系装備と,マントやベルトなどの防具を生産できる。主な材料はなめし革と糸だが,部位によっては金属チップが必要になることも。
木工 「木材採取」で採取した原木を「木材精製」で木材や板に加工し,木製の武器(棍棒,杖,槍,楽器,弓など)や防具,家具などを生産する。布にするまでに大量の原料がいる糸布と違い,一つの原木から板まで加工できるが,実際に使える製品にするためには金属や革,布など他カテゴリで精製した材料が必要なものが多い。
金属 「鉱物採取」で集めた鉱石を「金属精製」でインゴットやチップに加工し,それらの材料で金属製の武器(短剣,剣,斧,槌など)や防具,また一部の家具を生産する。製作できる装備は多岐に渡るが,系統によって金属材料以外になめし革,木材,貴金属などが必要になる。金属だけで作れるアイテムは少ないため,他カテゴリに長ける知り合い(もしくはサブキャラクター)がほしいところ。
貴金属 「原石採取」で集めた石を「貴金属精製」で宝石に加工し,イヤリングやネックレスなどのアクセサリーを作成する。材料は宝石と金属チップ,素材となるアクセサリーだ。材料が限定されているため作りやすいが,作れる装備の種類も少ない。金属材料と混同しやすいが,銅や亜鉛などは「鉱物」であり,碧石や紅石などが「貴金属」にあたる。
現在進行形で進化をしているMMORPG

 最後に,今回のGonzorouの冒険で起きた出来事は,ほぼノンフィクションであることを付け加えておきたい。亜人襲撃により建てたばかりのマイハウスが,がれきになったときの感情は,これまで遊んできたどのMMORPGとも違うものだった。だが,そこで心が折れたかというとそうでもなく,次こそは……と,ごく自然に気持ちが奮い立っていたのである。

 最近のMMORPGは,初心者をターゲットとした作品が多く,一見しただけでは,タイトルごとの違いが見えにくくなっている。その点,本作は見た目からしてエッジの効いた個性がうかがえる作品だ。

 そして遊び始めてすぐに,見た目どおり“よくあるMMORPG”とはひと味違うということにも気付くだろう。それを,ハードルが高いと感じるか,やりがいがあると感じるかは,好みによるだろう。少なくとも筆者は,やりがいを見いだすことができたし,飽和状態に近い昨今のMMORPGに一石を投じる鋭さに感銘を覚えた。

 とはいえ,現状で完璧なゲームかというと,決してそうではない。アップデートごとに新規コンテンツの追加だけでなく,既存コンテンツの大幅なバランス調整が加えられるなど,まだまだ進化の過程である。そこも含めて楽しめるようであれば,ここのところMMORPGに飽きてきたかな……? という人であっても,新鮮な楽しさを見つけ出せるはずだ。

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    ロストアルカディア

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