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印刷2009/09/14 11:00

連載

海外ゲーム四天王 / 第16回:「Champions Online」

海外ゲーム四天王 〜戦うおじさん〜
第16回:今週のタイツ姿:「Champions Online」
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 今週の「海外ゲーム四天王」は本連載初のMMORPGである。しかも,アメコミヒーローものである。あ,そこのあなた,帰らないで。確かに顔は濃いし,着ているものも必要以上にハデハデだが,それだけの理由で洋ゲーMMORPGを遠慮するのはもったいない,というのがこちらの一方的な主張なのでぜひ理解してほしい。
 ここに紹介する「Champions Online」は,「City of Heroes」や「City of Villains」でおなじみのCryptic Studiosが満を持して放つアメコミスーパーヒーローMMORPGなのだ。ヒーローに扮したプレイヤーが,街に立っているNPCやコンピュータ端末からミッションをもらい,悪人どもをばたばたとやっつけるという分かりやすいゲームシステムを誇る本作。まるで格闘ゲームのような,スピーディで迫力ある戦闘シーンが最大の魅力なのである。

空を飛んで,車をぶん投げて,目から光線を出す それがアメコミMMORPG,「Champions Online」だ!

 

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 スーパーマンのように空を飛びまわり,ハルクのように車を投げ飛ばし,ウルヴァリンのように鋼のツメで敵を切り刻んでみたい,そんな叶わぬ夢を持っているアメコミ大好きな人にピッタリなのが,現在ATARIが正式サービスを行っているMMORPG,「Champions Online」(以下,CO)だ。空を自由に飛んだり,目から光線を出したり,炎を吹いたりなど,アメコミヒーローそのままの超人的なパワーを使って,平和を脅かす悪人どもを退治するのである。

 ゲームの舞台となるのは,アメリカの架空の都市“Millennium City”(とその近郊)だ。Millennium Cityは,もとはデトロイトなのだが,Dr. Destroyerと名乗るスーパーヴィラン(スーパーヒーローに対抗するスーパーパワーを持ったスーパーな悪人)に破壊されてしまい,名前を変えて再建されたという設定になっている。そこにやって来た新米スーパーヒーローであるプレイヤーが,街の平和を守るために日夜悪人と戦い続けるわけだ。

 

コラム:ゲーム購入からスーパーヒーローまでの道のり
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 ここで,本作の購入から,ヒーローとなってデビューするまでの道のりを簡単に説明しておこう。
 本作をプレイするには,まずクライアントの購入が必要だ。海外の通販を利用するか,海外ゲームを取り扱っている店などから購入できるはず。また,SteamやDirect2Driveといったダウンロード販売を利用するという手もある。
 ゲームのアカウント作成は,ゲーム公式サイトトップページの「New Customers」というリンクから行える(ゲームのシリアル番号を手元に用意しておこう)。
 あとは名前やメールアドレスなどを記入するのだが,ここでクレジットカードが必ず必要となるので注意が必要だ。ゲームには30日間の無料プレイ期間が付属しているが,アカウント作成時に,あらかじめ無料プレイ期間終了後の月額プレイ料金支払いプランの手続きを済ませる必要があり,このときにクレジットカードの番号入力が必須となるのだ。
 無料ゲームに慣れた人にはハードルが高いと感じるかもしれないが,これもヒーローへの試練と思って耐えてほしい。

※いつもながらですが,パッケージの購入や料金の支払いなどについては,あくまで自己責任でお願いします。問題が生じた場合の質問などについても,4Gamer編集部はお答えできないことをあらかじめご了承願います。

 

 COには,ほかのMMORPGには見られない本作特有のゲームスタイルが満載だ。そのいくつかを挙げてみよう。

 

・キャラクター作成の高い自由度

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 顔の造作や身長,筋肉の付き具合,手足の太さ/長さといったあたりが自由にエディットできるのは今や当たり前だが,コスチュームと呼ばれる外見を,それこそ無限に用意された組み合わせから自由に選べるのが,COならではの特徴だ。
 頭,腕,胴体などキャラクターの各部位に応じたパーツを自由に組み合わせることで,スーパーマンやスパイダーマンのようにピッタリ体に張り付いたタイツのようなものから,ビジネススーツ,作業服,ミリタリールック,そして外見をロボットのようにしてしまったり,4本足で走る狼男(狼女もできる)なんていうのも作れてしまうのだ。COには自分と同じ格好をしたキャラクターなど,一人もいない。

 

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・豊富に用意されたスーパーパワー

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 COには,戦士や魔法使いといった職業やクラスが存在しない。プレイヤーは100以上もあるスーパーパワーから,自分の好きなものを自由に選択して覚えていくのだ。
 キャラクターのレベルによって取得できるパワーに制限があるが,剣で敵を切り刻みつつ,カンフーキックで相手をふっ飛ばし,ヒーリングパワーで傷を癒しながら念動力で敵の動きを封じるといったことが,すべて一人のキャラクターで行える。

 

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・アクション性の高い戦闘

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 戦闘は格闘ゲームさながらで,左右に飛び跳ねつつビームで攻撃したり,道端に停車している車を持ち上げて敵に投げつけたりなど自由自在だ。
 このスピーディさの理由となっているのが,ボタンを押したとたんに発動する各種パワーだ。多くのMMORPGでは魔法を使う場合に「詠唱時間」がかかり,この間はキャラクターが身動きできないことが多いのだが,COではボタンを押したとたんにすべてのアクションが発動されるため,動き回りながらビームを発射したり,空を飛びながら弓を射たりといったことができ,戦闘の迫力は抜群だ。

 

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 以上のように,ほかにはないモチーフやシステムを持ったタイトルとしてCOが独自に位置を占めているのは間違いない。キャラクターの顔のデザインは,アメコミそのままの,いわゆる「濃い顔」であるため多くの日本人プレイヤーには好まれないかもしれないが,そんなことが理由でプレイしないのは非常にもったいないのだ。ファンタジーテーマのMMORPGには飽きてしまった人,ちょっと変わったMMORPGをプレイしてみたいという人にはぴったりのタイトルだろう。
 ゲーム内には日本人専用のチャットチャンネルもあるので(ローマ字による会話となってしまうが),日本語のおしゃべりができるのも嬉しいところ。今日からあなたもスーパーヒーローとなって,街の平和を守りまくろう。

 

コラム:元祖スーパーヒーローMMORPG,「City of Heroes」とは?
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 COには,ベースとなったMMORPGがある。それが,2004年にリリースされた「City of Heroes」だ。
 スーパーヒーローに扮したプレイヤーが,町を騒がす悪人どもをやっつけるという設定はCity of Heroesでも同じで,制作したデベロッパもCryptic Studiosと一緒だ。2005年にはプレイヤーが悪人となって暴れまわるという姉妹作「City of Villains」もリリースされている。2007年には韓国のNCsoftが,City of HeroesとCity of Villainsの知的財産権(Intellectual Property)を買い取り,現在もサービスが続けられている。
 Champions Onlineの特徴である,スピーディでパワフルな戦闘と自由度の高いキャラクター作成は,City of Heroesの時点ですでに確立されていたものだ。
 筆者は約3年間にわたり,City of HeroesとCity of Villainsにどっぷりとはまってプレイしていたものだ。懐かしい。

 

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■■朝倉哲也(ライター/スーパーヒーロー)■■
 4Gamerの誇る海外ゲーム四天王の一人,朝倉氏は,まさにスーパーヒーローと呼んでも差し支えない。で,どこらへんがスーパーヒーローなのかと聞かれると……えーと……,そうそう,連載で予定してたゲームが発売延期になっても大丈夫なところだ。なぜ大丈夫かというと,ちょうど別の新作タイトルを熱烈プレイしていたからだ。さすがはスーパーヒーローである。
  • 関連タイトル:

    Champions Online

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