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連載
インディーズゲームの小部屋:Room#743「Stray」
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スウェーデンでIRON MAIDENのラッピング列車,その名も“Train 666”が走行したというニュースを聞いて,メタル魂がうずうずしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第743回は,BlueTwelve Studioが開発した「Stray」を紹介する。本作は,地下のサイバーシティに迷い込んでしまった猫が,地上に戻る方法を探して冒険を繰り広げるというアドベンチャーゲームだ。山手線でやってくれたら,絶対に乗りに行くのに!
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本作の主人公は,家族と共に廃墟で暮らしていた1匹の猫。ある時,みんなで廃墟を散歩中に最後尾を歩いていた主人公は,ジャンプで飛び乗った拍子に古びた配管が崩れて,地下深くに転落してしまう。そして猫が落ちたその場所は,妙に人間くさいロボット達が暮らす,見たこともないサイバーシティだった。果たしてこの町を脱出し,無事地上に戻ることができるだろうか……。
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ということで,プレイヤーは茶色の毛並みが愛らしい猫を操作して,スラムのような地下の町を探索することに。この地下世界は,はるか昔に何らかの理由で地上で暮らせなくなった人間が築いたものだが,今ではそれもすべて死に絶え,残されたロボット達が人間の生活を模倣して暮らしているようだ。しかしそんなロボット達の生活も,生き物だろうと機械だろうと見境なく食らい尽くしてしまう「ZURK」という生物に脅かされている。
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少しゲームを進めると,ボディを失って助けを求めている小型ドローン「B-12」の手助けをして友達になり,その後は1匹と1体で力を合わせて地上への道を探すことになる。猫は,走ったり,ジャンプしたり,小さなものをくわえて運んだり,ニャーと鳴いたりと,猫らしいアクションが可能で,B-12は猫の代わりに機械の操作をしたり,ロボット達の言語を翻訳してくれたりするが,当の猫にはどこまで理解できているのやら……。
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地下世界では,ほとんどのロボットが地上に出ることを諦めており,脱出方法を模索している一握りのロボット達のグループの足跡を追う形でストーリーが進んでいく。また,当初は記憶を失っていたB-12が徐々にそれを取り戻していくことで明かされるこの世界の成り立ちや,B-12の正体にも要注目。基本的には,廃墟美を感じさせる町や裏路地の探索がメインだが,時には群れを成して襲ってくるZURKから逃げ回るアクションシーンも用意されている。
本作を開発したBlueTwelve Studioは,クリエイターよりも猫の数のほうが多いらしく,こだわり抜かれた猫の仕草は可愛らしいのひと言に尽きる。草木が茂った人気のない廃墟や,怪しげなネオンが輝く地下街を細部まで緻密に描いたグラフィックスも雰囲気抜群で,一見の価値ありだ。そんな本作のPC版はSteamにて3500円で発売されているほか,PlayStation 4およびPlayStation 5版がPlayStation Storeで配信中なので,猫や廃墟と聞いては黙っていられない人はぜひどうぞ。オススメです。
■「Stray」公式サイト
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