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  • 価格:新価格版:7678円(税込)
    ※2022年8月4日に発売予定

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第561回「『十三機兵防衛圏』の凄さについて」
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印刷2019/12/19 11:00

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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第561回「『十三機兵防衛圏』の凄さについて」

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 気付けばもう年末ですよ! 12月に入った実感もないのに!
 ただ,年末年始はゲイムがいっぱい発売されるので,ゲイマーにとってはそういった恩恵があるのがいいよね,この季節。

 さて,年末であり今年の残り連載回数も今回を入れてあと2回ということで,今週と来週は振り返りの意味も込めて「男色ゲイムアワード」!! ……をヤろうと思ったけど,権威も何もないゲイレスラーの一年の振り返りなんざ,2週に分けるほどでもないなと思い直しまして,今週は普通にゲイムを紹介しようかと思います。

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 えー。「十三機兵防衛圏」。これは,評価が難しいわ。いや,私的にはとても面白いの。大げさに言うと,文章を書く仕事をしている人間ならば,確実にこのゲイムは素晴らしいと思えるはず。ただ,私は悲しいかなこうやって文章を書かせてもらう仕事をしているから,このゲイムの凄さに気付けるわけであって,いちゲイム好きとしての立場では語りづらいのよね。だから評価が難しいの。
 感覚としては「街 〜運命の交差点〜」とか「428 封鎖された渋谷で」で味わった凄さに似ているかもしれないわね。設定とかキャラクターとか,そこら辺の凄さは私には分からないんだけど,ストーリーというか,“伝えたいことへのアプローチ”に関しては凄さがビンビンに伝わってくるわ。そこを今回はお伝えしたい。

 このゲイム,アドベンチャーパートとシミュレーションパートに分かれているのね。シミュレーションパートでは主人公13人が集結して敵の来襲を退けるゲイムになっているんだけど,今回焦点を当てたいのはやはりアドベンチャー部分なの。
 いや,実はシミュレーションパートに関しても思うところはあるんだけどね。確かにシミュレーションパートも必要なんです。ゲイムの世界観だったりストーリーに沿う形でこの作品を考えた場合には。ただ,必要なんだけど必要ではないでしょう? というもどかしさ。
 いや,面白いのよシミュレーションパートも。難度も選べて遊びやすいし,育成要素もあるし,敵を撃破した時の爽快さもある。そもそもシミュレーションパートがないとこのゲイムは完成しない。そして,アドベンチャーの合間に戦闘が挟まると,それはそれでこのゲイムの一つの特徴であるリズムが狂ってしまうのも分かる。
 であるが故のジレンマ。結果,アドベンチャーパートとシミュレーションパートの分離に行き着いたのだろうと想像するわけだけども,ほかにどういう選択肢があったのか気になるのよね。このゲイムを設計した方は,これをどういう判断で行ったのか。おそらく清濁併せ呑む覚悟がないとこういうケツ断にならないんだろうなと思うんだけど。

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 ま,そこは置いておくとして。ここで紹介したいのは上で述べた“伝えたいことへのアプローチ”について。おそらく,制作者の伝えたいことはアドベンチャーパートに入っているわけです。そりゃまあそうだ。ストーリーはアドベンチャーパートで展開していくんだから。だからこそシミュレーションパートがこういう位置付けになるんでしょうけど。
 そこはいいとして。アドベンチャーパートでは13人(?)いる主人公の視点からショートストーリーが展開していくの。このショートストーリーというのがミソで。13人と言っても,最初から13人の物語を自由に追えるわけでもないし,進行具合によってはほかの物語を進めるといった条件を満たさないと先に進めないこともあるんだけどね。
 こうして,いろいろなキャラクターの視点から進めて行くことになるので,なかなか物語の全貌が見えてこないのよ。でも,キャラクターの物語がリンクしていって,少しずつ物語の輪郭が見えてくる。私がこの原稿を書いている時点は,おそらく半分を超えたくらいの進行具合なんだけども,きっとここから予想を裏切る展開も出てくるでしょう。
 だからゲイムが“プレイヤーに伝えたいこと”が何かも分かっていない。ただ,興味を持たせることには確実に成功しているわけです。あれやこれがどういうことなのか,超気になるの
 で,ショートストーリーで興味を持たせ続けることって,実はけっこう難しいことなのよね。プレイしていて大きな謎に近付いている感を出さなければならない,しかし謎も残さないといけない。人物との関わりだったり,時間軸だったりに間違いがあってはいけない。ショートストーリーごとの見せ場もないと厳しい。さらに言うと,こういった作り手の都合をプレイする側に気付かせてもいけない。それを13人分。ヘタすればもっと。ね,凄いでしょ。
 このショートストーリーの組み合わせでゲイムが成り立っているのが凄いし,ことごとく飽きさせないのも凄い。“伝えたいこと”はまだ分からないけど,伝えるためのナビゲイトにめちゃくちゃ気を使っているってのは伝わってくる。なので,私もそれを信じてプレイしているところなのです。
 というわけで,まだ全貌は見えてないながらも皆様にオススメはしますよ。ここまで凄い凄い言っておいてアレだけど,そんなことは気にせず気楽にプレイしてもバッチリ楽しめるでしょうし。ただ,肩の力を抜いて楽しむ感じのゲイムではないのかもしれないとは思う。家で映画を見るぐらいの感覚でプレイするのがいいのかな。映画を観るときって「観よう」って気持ちで見るじゃない。そんな感じ。
 内容は文句なく面白いし,ゲイムならではの要素もたくさんある。ゲイムでないと味わえない体験であることは確かよ。なので,年末年始にちょうどいいのではないかと。リズムがいいから遊びやすいってのも大きなポイント。大ざっぱな流れは章を選ぶときに説明してくれるから中断しても話が分かんなくなるってことはないしね。なのでぜひ。大げさに言うならば,このゲイムでゲイムの凄さってやつを味わってほしいわね。

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 というわけで,おそらく今年最後のオススメでしたが。いやー,十三機兵防衛圏のおかげでいい年末年始を迎えられそうよ。かと思いきや,年明け2020年1月16日には「龍が如く7 光と闇の行方」に「三國志14」PC / PlayStation 4),さらには「ドラゴンボール Z KAKAROT」PlayStation 4 / Xbox One)が一斉に発売されるというゲイムソフト戦争が起こるから,それまでに今年ヤり残したゲイムヤらないとだわ。こうやってゲイムにまみれて歳を重ねていきたい。また来週!

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「十三機兵防衛圏
Nintendo Switch:「がんばれ!スーパーストライカーズ
iOS:「龍が如く ONLINE
iOS:「ハンドレッドソウル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション
iOS:「マリオカート ツアー

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の12月21日,宮城・ホワイトキューブ大会「遠藤哲哉地元凱旋! D王 GRAND PRIX 2020追撃戦!」を開催します。ディーノ選手は大和ヒロシ選手とのタッグで,HARASHIMA選手&ゴージャス松野選手と対戦予定。ディーノ選手は会場まで車を運転して向かうか,あるいは新幹線に乗るかで迷っていたようですが,移動時間を考慮した結果,新幹線に決めたうえ,「もういっそグランクラスに乗りたい」と語っていました。
  • 関連タイトル:

    十三機兵防衛圏

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