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連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第530回「不満をいかに管理するか」
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奮発して新幹線のグリーン車の切符を買ったのに乗り換えに失敗して自由席に座る羽目になった,うにいくら弁当を買って新幹線の中で開けたら引っくり返してうにといくらが全部地面に落ちた,仕方なくうにいくら弁当からうにいくらを引いた弁当すなわち酢飯の底の部分を食っていたら隣の人が勝者の目でカツサンドを食っていた,駅に着いて路線バスに乗ろうとしたら次に出発するのが1時間半後,時間潰しに入った立ち食いそばが生涯で一番まずい,目的地の近くにコンビニがない,ホテルのWi-Fiの電波がやたら弱い……まあ,上記は全部最近私が体験したプロレス巡業における出来事なんだけども。
いや,弁当を引っくり返したのは私の不注意だったとしても,立ち食いそばがあそこまでまずいなんてこと,あります? 県庁所在地なのに,バスが2時間に1本の運行なんてこと,想像できます?
……このように,誰が悪いわけでもない不満というのは世の中にいくらでもあるのよ。問題は,自分がその不満にどう向き合うかに尽きるのではないかと思うの。不満のない世の中なんてあり得ない。人は自分にばかり不幸が襲ってきているかのように感じがちだけれど,それって分かんないのよね。二人に同じ出来事があったとしても,一方は不幸に感じ,もう一方はそこまで不幸と感じない可能性がある。
結局,自分からの視点でしかその出来事をとらえることはできないからね。他人から見て不幸なことでも,案外本人は気にしてなかったりすることだってあるわ。だから私はSNSなどで自分に起こった不幸をさらけ出さないようにしているのよね。不幸を表に出しているときは,それで笑ってほしいとき。
まあ,どんなSNSの使い方でも間違いではないんだろうけど。不幸を表に出すことで心の平静を保てるケースだってあるでしょうから。ただ,SNSって良くも悪くも平等のていだから,そこで人間性が測られてしまうことは避けられないわよね。自分の身に起こった不幸や不満をSNSで愚痴っていると,普段も愚痴っぽい人なんだと思われてしまうのは仕方がない。本当の人間性がどうであれ。
SNSの話はどうでもいいや。で,この話で何が言いたいかというと「不満なんてあるに決まっている。では,それを踏まえて付き合っていけるか?」ということ。
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これ,ざっくりと説明しちゃうと,「牧場物語」と「アトリエ」と「ワールドネバーランド」,あとは若干「Minecraft」を足して割ったようなゲイムなんだけどね。先にケツ論だけ言っておくと,面白いのよ。上記タイトルのいいところを足した感じだから,生活系ゲイムとして面白くないわけがない。
ただ! ゲイム性とは直接関係ないところでの不満もちゃんとある。そこをどうとらえるかで評価が変わってくる作品でしょうな。面白いっていうのは間違いない。上記タイトルが好きな人にとってはね。あとは,不満を許せるかどうか。
なので,この連載ではいつもゲイムのいいところを探す感じで書いているけど,今回に限っては不満を羅列させてください。逆に言うと,以下に挙げる不満以外はめちゃくちゃ面白いととらえていただいてけっこうよ。信じるために疑う的なアレ。あ,あとひょっとしたら,これを書いている時点での不満はアップデートで改善される可能性がある点はご容赦ね。
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まずね,人間が可愛く描かれていない。私はさほどグラフィックスにこだわるほうではないんだけど,それを差し引いても人間のキャラを可愛く感じられなかったわ。私が日本人だからかしら? まあ,可愛い可愛くないの感覚は人によって違うものだけれども,たぶん多くの日本人にとって可愛いとは思えないデザインなんじゃないかな。それによって感情移入度が失われてる印象があるわね。とはいえ,「●●は三日で慣れる」とはよく言ったもので,ゲイム時間の三日も経ったあたりから気にならなくはなるんだけど。
そして,日本語訳がたどたどしいのも気にはなるかしらね。これに関してはインディーズゲイムあるあるなので,流せなくはない範囲だけど。ゲイム進めていくうちに分からんことが出てくるんじゃないか? という潜在的恐怖はぬぐえない。けどまあ,今のところはそこまで分からなくもないので,不安だけが先行してる状態。
続いて……これが最大かつプレイを続けるか否やの分かれ目の不満。ちょっとプレイ感覚が重い。私はNintendo Switch版でプレイしているから,ひょっとしたらPlayStation 4でプレイした場合は状況が変わるかもしれないわ。それでも言わせてもらうと,家を出入りするときのロード時間がちょっとだけ長い。そして,ボタンを押してからの反応が若干鈍いように感じる。結果,プレイ感覚が重く感じる。
こうやって書くとゲイムとしての致命傷のように伝わりそうだからフォローしておくとね,ゲイムを楽しく感じられる範囲ではあるの。個人的にはちょっと気になるな,のレベル。ただ,面白いがゆえ,次の展開に気持ちは行ってるのにゲイムのほうが追い付いてくれないという。そのもどかしさを受け入れられるかどうか。
極端に言えば,完璧を求めるか否か。面白いのは間違いない。さあ,どうする? 私としては,プレイしてみてほしいわ。ただ,不満は出てくるわよ。そんな感じ。いいヤツなんだけど,ちょっとクセがあって……っていう紹介の仕方になるかしらね。
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人と人は誰しも,ゲイムはどんなゲイムだって,自分に合う合わないがあるもの。だからといって,人と会話しないわけにはいかない。自分の力なんて限界があるからね。ほかの人と接することによって刺激されて,自分の限界の幅を広げることができるのですよ。ゲイムもそれと同じで,不満があるだろうからプレイしないってことではなく,楽しい時間を過ごしたうえで不満とどう接するかを定めたほうが有意義なんじゃないかと,私なんかは思っちゃうわね。
ま,どのように人や趣味と接するかは人それぞれでもいいけれど。不満を自分で管理できれば,より楽しく人生を送れるんじゃないか。そう思うよ私は。そんな感じで今週はきみのまち ポルティアをご紹介させていただきました。
ま,今の時代,ゲイムはアップデートできますからな。この流れ,ゲイマーにとってはいい変化な気がする。今ある不満が不満じゃなくなるかもしれない。生きてりゃそうやってアップデートされていくもんですよ。そんな感じでまた来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」
Nintendo Switch:「きみのまち ポルティア」
iOS:「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」
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