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海外ゲーム四天王 / 第54回:「StarCraft II: Wings of Liberty」
7月28日に掲載した記事にあるように,世界的な熱狂をもって迎えられたBlizzard Entertainmentの新作「StarCraft II: Wings of Liberty」。きゃー! 待ってました大統領。という感じだが,日本ではさすがにそこまでじゃないみたい。だが,そういうときにために存在するのが我々,「海外ゲーム四天王」なのである。いや,ホント。
「世界に負けるな」というわけで,ライターの朝倉哲也氏が,発売ホヤホヤのStarCraft IIの第一印象を,ざざざっと紹介しよう。
全世界のファンが首を長くして待っていた,Blizzard Entertainmentの新作「StarCraft II: Wings of Liberty」が2010年7月27日,ついに全世界同時発売された。
本作は,1998年に発売された「StarCraft」の続編で,Terran,Protoss,Zergという3つの種族が覇権をかけて果てしのない戦いを繰り広げるという設定は前作そのままに,TerranのJim Raynorを主人公としたシングルプレイキャンペーン,多数の新たなユニットの追加,新しくなったBattle.netでのマルチプレイなどといった数多くの特徴を備えている。
シングルプレイキャンペーンでは,TerranのリーダーであるJim Raynorを主人公としたストーリーが体験できる。
Jimは,相棒で元囚人のTychusと共に,虐げられている人々を解放してTerran支持を高めるという作戦を進めていた。そのとき,凶悪なエイリアンZergが再び出現し,人類に牙を剥いてきた。圧倒的な数を誇るZergの前にはなすすべもなく,JimとTychusは宇宙船「Hyperion」に乗って宇宙へと脱出,反撃の機会を探る。
そんなとき,惑星各地の様子を伝えるニュース番組に,さらなる脅威としてProtossの侵攻が伝えられた。ここに再びTerran,Zerg,そしてProtossによる三つ巴の戦いの火蓋が切って落とされるのだった。……というのが,だいたいの展開。
キャンペーンの各ミッションの合間には,Hyperionのブリッジで,ほかのキャラクターと会話したり,ユニットのアップグレード,傭兵の雇用,次のミッションの選択などができる。キャラクターとの会話では,話したい相手をクリックすると,Jimとそのキャラクターがキャンペーンに関わる内容を話すムービーシーンが挿入されるというもので,会話の内容は,ミッションが進むごとに変わっていく。
ユニットのアップグレードはミッションをコンプリートした報酬を使って行い,攻撃力を上げたり,生産が早くなったりなど有用なものが多い。
ミッション内容としては,Zergの攻撃から市民を警護するものや,アーティファクトと呼ばれる謎の物体を敵から奪取するもの,資源を一定量採取するものなどバラエティ豊富で,自分の好きなミッションを選んでプレイ可能だ。ほかにも,一度プレイしたキャンペーンミッションを,再びプレイし直せるMission Archivesという機能もあり,ここではミッションの難度を変更ができるので,以前に一度プレイしたミッションの難度を上げて再挑戦するといったことも自由だ。
キャンペーンを進めていくと,ブリッジ以外に「Cantina」という,Hyperion内の酒場や,「Laboratory」といった技術研究施設も登場し,世界の状況を伝えるニュース番組を見たり,新技術の研究などが行える。またCantinaでは,縦スクロールのシューティングゲームもプレイでき,オマケのミニゲームのはずなのだが,なかなかどうして本格的で,筆者のようについ熱中してしまう人も多いだろう。
キャンペーンのほか,コンピュータを相手に擬似マルチプレイが楽しめる「Versus A.I.」と,敵の大群を次々と撃破していくといった,さまざまなシチュエーションでの戦いが楽しめる「Challenge」という2つのシングルプレイ用ゲームモードも用意されており,ここでは,Terran以外にもZergやProtossの種族を選択できるようになっている。
Battle.netによるマルチプレイでは,対人戦のほか,ほかのプレイヤーとチームを組んでAI操作の敵と戦うCooperativeモードも用意されている。
もちろんプレイヤーは,Terran,Zerg,Protossの3種族すべてを使用でき,Blizzardが制作した数十種類のカスタムマップで,たっぷりと対戦が楽しめる。
さすがに人気ゲームだけに,日本時間の夜,つまり北米だと早朝になる時間帯でも,相当数のプレイヤーがマルチプレイを楽しんでいる。対戦相手を見つけるのには,まったく不自由しないだろう。
発売されてからまだ数日,筆者も十分にやり込めてはいないが,それでも本作の面白さの一端は十分に感じられた。美しいグラフィックス,思わず見入ってしまうハイクオリティなカットシーン,二転三転するストーリーが展開するシングルプレイキャンペーン,負けても勝ってももう一度プレイしたくなるマルチプレイ対戦など,RTSファンの期待を裏切らない素晴らしいタイトルとなっているのは間違いなさそうだ。
今後掲載予定のレビュー記事などで,より詳しく,さらに深く本作の魅力を掘り下げていくことになるはずなので,必要以上に期待してお待ちいただきたい。
海外時間2010年7月30日,発売されてわずか数日というのに,早くも第一弾パッチがリリースされた。
Ver.1.0.1へのアップデートとなるこのパッチでは,シングルプレイキャンペーンのセーブ最適化と,7.1チャンネルサウンドシステムでサウンドが再生されないことがあるという不具合の修正が行われている。アップデートはオート進行で,ゲームを起動すると自動的にパッチがダウンロードされて適用される。
またAMDからは,ATI Radeon HDシリーズ向けCatlystドライバの10.7aベータが2010年7月30日にリリースされた。アンチエイリアシングに関連した不具合が修正されているので,詳細などを「こちら」でチェックしておこう。
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(C)2007 Blizzard Entertainment. All rights reserved.
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