プレイレポート
今回のCBTではLv30のキャラで「大きくなった悟空」のように成長するシステムを確認!「ドラゴンボールオンライン」プレイレポート
前回行われたテストの参加レポート記事は「こちら」にある。今回のテストもゲーム内の文字は,ほぼすべてハングルであり,筆者はハングルが読めないため,記事内に正確ではない記述が含まれている可能性があることは,あらかじめご了承いただきたい。
今回は「魔人」を試してみた
前回の記事では「人間」と「ナメック星人」でのプレイについてお届けしたので,今回は「魔人」のキャラクターをメインにプレイを進めてみた。クラスは格闘ではなく,術や気弾を得意とするほうを選択。
「魔人」は,あの「魔人ブウ」の種族だ。原作には男性であるブウしか登場しなかった(と思う)が,DBOでは女性の魔人も選択できる。男性魔人は太っちょなときのブウと同じ丸い体型で,子供時代も大人時代もこの体型。原作で見られたような痩せ形や小型の体型にはならないようだ。女性魔人の外見は男性に比べるとだいぶスリムで,頭の飾りは髪の毛のように処理されている。体の色は男女ともに,ピンクのほかパステルがかった青や緑,紫,黄色などが選択できた。
いかにもドラゴンボールらしいキャラクターモデルとモーションが素晴らしい
DBOのMMORPGとしての基本的な枠組みは,最近のアジア産MMORPGでよく見られるものとほぼ同じだ。多くの部分において,WoWをよく研究したうえで良いところを取り入れて作られていることは,前回テストの記事でも触れているので,ここでは繰り返さない。
進行は基本的にクエストドリブンで,少なくとも今回体験できたゲーム序盤ではあくせく狩りをする必要はなかった。
しばらくプレイしてみて素晴らしいと思ったのは,キャラクターの造形と,そのモーションのクオリティの高さだ。
アニメ調のシェーディングで仕上げられたプレイアブル種族のデザインは,まさに日本で生み出された原作&アニメから,そのまま抜け出してきたようなクオリティで,「なんか違うなコレ……」という感じは全然ない。さすがにキャラの造形は本作の命ともいえる部分なので,品質を保つためにしっかりと力が込められたのだろう。
そしてモーションもこれまた品質が高い。MMORPGにはモーションと戦闘の進行が同期していない作品も少なくないが,本作では気持ちよくかみ合っている。モーションそれ自体も,なんというか日本のアニメやゲーム的なキャラクターの動きに関する“わびさび”を分かっている高品質なもので,戦闘を眺めていると,まるでコンシューマ機のドラゴンボールの格闘アクションを見ているかのようである。
町や村でうけられるサービス
町や村にいる商人NPCには,武器,防具,クスリや食べ物などを扱っているものがいるほか,乗り物を扱っているバイカー風の男や,ドラゴンボールらしいアイテムである「スカウター」を扱っているロボットなどもいた。
また,ルート品のアイテムの中には「?」マークがついているものもあって,これらの“鑑定”もお店でやってもらえるほか,装備品に対して属性付与(?)のようなこともやってくれるようだ。
プレイヤーキャラクターが所有できる乗り物としては,立って乗る無重力スクーターのようなものが用意されていた。使用するには燃料が必要で,乗車すると画面下部にインタフェースが現れて,そこのスロットに球のような形の燃料をはめ込むようになっている。燃費はだいぶ良さそうで,燃料(スクーターと同じ店で売られている)はそう頻繁に買わなくてもいいようだった。
レベル30でキャラクターは“大人”になる
今回のテストでは,初日にキャラクターをレベル5まで育てると,次の日にはそのキャラクターが自動的にレベル30になり,2日目以降はそのキャラを使ってゲーム中盤のコンテンツを楽しめるという趣向になっていた。
テスト2日目にログインしてみると,たしかに前日にレベル5以上まで育てたキャラクターがレベル30になっていた。DBOのプレイヤーキャラクターはみな子供の状態から始まるが,レベル30あたりで特定のクエストを進めると大人になるらしい。原作における,「第23回天下一武道会 マジュニア編」前後の悟空の成長のようなものだろう。
事前にもらった資料によれば,その重要なクエストとは,あの「カリン塔」の「カリン様」と関わりのあるものだというのだ。レベル30になったキャラクターは,カリン塔のあるゾーンまで宇宙人のようなNPCを介してジャンプできるので,さっそく向かってみることにした。
資料によれば,クエストを進めるにはまずフィールドで「お札」(おふだ)のようなアイテムを取ってこなければならないらしい。場所も書いてあったので早速そちらに向か……おうと思ったが,周囲には各クラスのトレーナーNPCが集められていることに気がついた。インベントリ内を調べてみると所持金もかなり増額されているので,レベルアップによって新たに使えるようになったスキルを,まずはまとめて覚えておくことにした。
レベル30になったキャラクターには,利用可能な基本的な戦闘動作が増えていた。「チャージ」「ダッシュ」「ガード」「カウンターアタック」の四つだ。
「チャージ」はいわゆる“気”を溜める動作で,Zキーを押しっぱなしにすることで利用できる。溜め込んだ気は大技を使うのに必要だ。
移動用のキーをダブルタップすることで,キャラクターはその方向に「ダッシュ」する。実行すると,キャラクターは風を切るようなエフェクトと共に5mほど空中をすべるように移動する。敵にチャージする際に有効であるほか,後ろや横にも「ダッシュ」できるので逃げるときにも役立ちそうだ。
Shiftキーを長押しすると「ガード」状態になる。ガードに入るとキャラクターの下にゲージが表示されて,これが0になるまでガード状態が続く。うまくガードに成功すると敵の戦闘技がキャンセルされて,代わりにこちらの「カウンターアタック」が自動発動する……とのことだが,今回は確認できなかった。
これらはいずれも,対NPC戦闘では使いどころが限定されそうだが,PvP戦闘ではかなり効果的に利用できるものではないだろうか。
自分のクラスのトレーナーNPCに話しかけて,覚えられるスキルを次々と覚えていく。とりあえずすべてをホットバーに登録して試してみて気づいたが,どうやら魔人の術系クラスは,遠隔攻撃以外にバフ&デバフが得意らしい。バフには踊りを踊って使用するものもあったので,グループのメンバーにも効果が及ぶタイプなのかもしれない。付近にいる弱そうな敵でスキルの効果を一通り確認し,目的であるお札アイテムがあるという場所に向かった。
DBOのフィールドゾーンはかなり広く,目的地まで徒歩で移動しようとすると結構面倒くさい。そこで役に立つのがスクーターなどの乗り物と,路線バスだ。路線バスは一定の間隔で決められたルートを走り続けており,本数が結構多い。一応バス停に止まりはするが,走行中の飛び乗りや飛び降りも可能だった。ルート自体の数も多く,路線はマップ上で確認できる。
目的のお札アイテムは,ある場所に出現する「箱」を破壊することで入手できるらしい。目的地に着いてみると,オープン直後だけあってやはり人が集まっていて,ちょっと争奪戦気味になっていた。とはいえ箱のほうも結構な勢いでリスポーンするようで,参加者達はみんな覚えたばかりの新しいスキルを,箱に向けて元気に放ちまくっていた。
お札アイテムを入手し,右クリックするとクエストが始まった。マップにマーカーが出るので指定の場所まで行ってみると……おおお,行く手にカリン塔が見えてきた。ちょっと感動だ。見上げると原作どおり,塔は空の中へと吸い込まれていっており,先端が見えない。
DBOではこのカリン塔を本当によじ登る必要はなく,塔の根本にいる子供のNPC(ウパ?)に話しかけることで上部まで送ってもらえるが,そのためには「ウパの友の称号」が必要らしい。これを得るには,付近にいる酋長(ボラ?)のNPCがくれるクエストを進めていけばいい……とのことだ。なるほど。
酋長は二つほどクエストを持っていた。テキストが読めれば,どちらが目的のクエストか分かったかもしれないが,あいにくまったく読めないので,とりあえず両方受けてみることにした。
マップに表示される矢印などの表示を頼りに,クエスト目的地まで急ぐ。それにしても本作は一つのゾーンがとても広い。ゾーンマップ上ではさほど離れていないように見えるのに,実際に移動してみるとなかなか目的地にたどり着かない。
二つのクエストはそれほど難しいものではなく,覚えたての新スキルを試したりしつつ,いくらか敵を倒すことで簡単に達成できた。
この魔人の術系クラスは遠隔攻撃が得意で,敵に向かってバンバン気弾を撃てるところが気持ちいい。かめはめ波っぽい気弾,元気玉っぽい気弾などがあり,あるいは両手からバババババッと気弾のラッシュを放つようなこともできたりして,その一つ一つがしっかり“ドラゴンボールらしい”ものになっている。
ホットキーに登録して使う攻撃技だけでなく,いわゆる通常攻撃のモーションも凝っており,一つの動作の繰り返しではなく,いくつものパターンを組み合わせたものになっているため,戦闘は見ていてわくわくできるものに仕上がっている。
クエスト達成後,再びカリン塔のふもとまで行って子供に話しかけてみたのだが……登らせてもらえない。周囲には,多分筆者と同じ状況なのだろう,何人ものキャラクターが立ちつくしている。そうかと思うと,ときおり子供の横でフッと消えてテレポートしていく人もいるので,どうも筆者はうまく条件を満たしていないらしい。登っていく人がいれば塔から降りてくる人もいて,そういう人は成長して大人のキャラクターになっている!
弱りつつも,ともかく一方のクエスト目的地に戻ってみた。それらしいクエストを受けてみて,その目的地表示を見ながら周囲をうろついて筆者は,あることに気がついた。いま受けたクエストの一つに「敵を21体倒せ」というものがあるのだが,その目的地であるモンスターの発生ポイントに行ってみたところ,よそよりも人が多いように思えたのだ。
大混雑ではないのだが,このクエストはほかのものよりも人気が高いようで,これは怪しい。まあ試してみようと敵を数体倒したあたりから,徐々に人口密度が上がってきた。ははーん,やっぱりこれなんだな。
人が増えてくると獲物が足りなくなってくる。21体というのはこの手のクエストとしては数が多いし,カウントも敵を倒せば必ず増えるというわけではないようで,実際にはそれ以上の数を倒さないといけない。なのでどんどん現場は混雑していった。しかしスポーンのサイクルはかなり早めで,プレイヤー側も適当にグループを組むなどして対応しだしたために無法状態に陥ることはなく,筆者もほどなく必要な21体を倒し終えた。
グループに参加できたので,ついでにグループプレイの案配もチェックしたいと思ったのだが,やはり一人で倒せるレベルのモンスター相手では,パーティプレイを実感できるようなバトルはできなかった。残念。
ちなみにこのあたりの戦闘では,敵の放つ「ノックダウン攻撃」のようなものも体験できた。これを食らうと自キャラクターはスローモーションで後方に飛ばされて地面に倒れてしまい,起きあがるにはマウスを左右に素早く振らなければならない。
報告に戻ってクエストを終了させて,再びカリン塔に戻る。塔のふもとでは先ほどよりも“大人化”を終えたキャラクターが増えていて,デュエルなどを行っている。さて登れるようになっているだろうか? 子供に話しかけてみると……選択肢が現れた! それっぽい選択肢を選ぶとローディングが始まり,カリン塔の上の部分までひと息に移動できた。
塔の中央部に行くと……いたいたいた,青いネコがいる。カリン様だ(青かったっけ)。
カリン様に話しかけて,お札クエストを終わらせ,さらに話しかけて新たなクエストをもらったところで,進め方が分からなくなった。クエストログはハングルで読めないし,特殊なエリアなのでマップを利用できず,クエストのインジケーターもチェックできない。
あれぇ,おかしいな,このまま下に降りれば大人になるのかな? と思い,とりあえず外に出てみたが,そういうことでもないようだ。再度塔に戻るが分からない,どこかにクリッカブルなオブジェクトでもないかと探すが見つからない,中央に置いてある「超聖水」がすごく怪しいと思うのだが……ダメだ,反応しない。
この日は,ここで時間切れになってしまった。とりあえずクエストログの写真だけ撮って,プレイを終了。写真を編集部に送って翻訳を依頼,ほどなく帰ってきた返事を見てみると,クエストログには「超聖水(超神水?)を飲んで,カリンと戦え」といったことが書いてあるらしい。クリックはできなかったと思うんだけど,まあ明日試してみよう。
さまざまな表情を持ったゾーンを散策
GM対応してもらうことも考えたが,言葉が分からない&ベータ最終日という状況では,それを待つよりもプレイを進めたほうが良さそうだ。そんなわけで大人化は断念。ウーンくやしい! また次の機会に期待しよう。
うまく大人化できた場合には,そこで「サブウェポンの選択」を行うことになるらしい。これはほかのゲームにおける“上位職業選択”とか“転職”などに近いもので,キャラクターの方向性をさらに専門化させるためのものだろうと思われる。実際,大人になったキャラクターには,手に杖を持っていたり背中に剣を背負っていたりするものが多く見られた。
というわけで以降のプレイでは,まだ訪れていないエリアを見て回ることにした。お金は十分に残っていたのでスクーターを購入。ワールドマップを見ながら散策の計画を立てる。
カリン塔ゾーンはだいたいレベル30くらいから冒険可能で,おそらく「新規キャラクターはスタートゾーンでレベル30程度までレベルアップして,その後カリン塔ゾーンに移動して大人になり,その後さらに東のゾーンに挑戦していく」という冒険の流れになっているのではないだろうか。レベルのスケールにもよるだろうが“種族専用のスタートゾーンのみでレベル30まで育てる”という予想が正しいとすれば,なんだか長すぎるように感じるが,先述のようにDBOは一つ一つのゾーンがかなり広いので,それほど停滞感はないのではないだろうか。
魔人のスタートゾーンは乾燥地域だったが,人間のスタートゾーンは草木の茂る温帯風のゾーンになっていた。ナメック星人ゾーンは彼らの母星に似た景観なのだろうか,建物も植物もそれらしいものになっていた。火山から溶岩が流れ出ているような地域も一部にあって,ゾーンのアクセントとなっている。
人間ゾーン | ||
ナメック星ゾーン |
カリン塔から東に向かったところにあるゾーンは,高い峰々と真っ青な空が特徴的な,高地風の地域になっている。このゾーンの南部には,原作の「西の都」などを思い起こさせる都市も存在する。舗装路やビルなどで構成される風景は,それまで自然の中でのプレイを続けてきた目には新鮮に映った。
高地 | ||
都会 |
さらに標高の高そうなところに向かうと,徐々に雲が多く,見通しが悪くなってきた。同じゾーン内でも,場所によって空気や光の感じが変化するようだ。さらに登っていくと砦のようなものがあり,ぶら下がっている旗には「レッドリボン軍」のマーク……と思ったが,よく見ると「RR」ではなく「RP」となっている。いったいどのような勢力なのだろうか。
高地のゾーンからさらに北へ向かうと,沼地や密林,砂漠,雪山などが混在しているユニークなゾーンが広がっていた。沼では泳げたりもしたが,さすがに敵が強くて自由には歩けない。しばらく見て回ったところで,帰還のスペルを使ってカリン塔の近くまで戻ることにした。
沼地 | ||
密林 | ||
雪山 |
マップの各所では,いわゆるダンジョンにあたるゾーンへの入り口もいくつか見つけた。入ってみると内部は峡谷だったり山岳地帯だったりで,マップでチェックしてみたかぎりでは,ダンジョンといっても結構な広さがあるようだった。敵の密度は普通のゾーンよりもやはり濃いが,敵の強さ自体はフィールドにいるモンスターとあまり変わらないようだ。
戻ってみると,そろそろβテスト終了の時刻も近い。特別なイベントをやっているような様子は見られなかったが,別のチャンネル(インスタンス)でやっていたのかもしれない。筆者のいたチャンネルでは町のような場所に人が集まって,こういったときの定番である無差別デュエル大会などが行われていた。
町の変な場所に自動販売機が立っていることに気がついて,よくよく見てみたら,それはプレイヤーキャラクターが“売り子モード”にしているときの姿であった。本稼働時には,町中にこれがズラリと並ぶことになるのかもしれない。自分でも試しに自販機になったりしているところでサーバーがダウン。3日間の限定テストは終了した。
こうなるとクエストやグループでのPvE体験にも期待したいところだが,そのあたりは正直まだ分からない部分が多い。次にプレイするときには,さらなるインプルーブメントが施されていることを期待したい。
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