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「AION」“クラシックサービス”の先行体験会が開催。一般プレイヤーが参加した体験会の模様をレポートしよう
クラシックサービスは,今から約12年前にあたるサービス初期のゲーム環境を再現するというものだ。オンラインゲームはアップデートを通じて新要素が導入されるが,そういった進化の一方で,失われてしまう面白さも少なくない。これに対し,従来のライブサービスとは別のワールド上で,当時のゲーム環境が楽しめるというわけだ。
先日4Gamerに掲載したAIONのインタビュー記事では,クラシックサービスのコンセプトや,ベース仕様となる“Episode 1.2”当時の昔話などをたっぷり紹介している。AIONの経験者や,近年のMMORPGに対して物足りなさを感じている読者は,ぜひ一読してほしい。
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エヌシージャパンのMMORPG「The Tower of AION」で,サービス初期のゲーム仕様を再現する“クラシックサービス”が2021年夏に開始予定だ。単なる懐古主義に留まらず,半ば失われつつあるMMORPGの醍醐味を蘇らせる本サービスについて,運営統括を務める坂本康弘氏に聞いてみた。
参加者を募って実施された今回のイベント(関連記事)だが,当日は一般プレイヤー向けだけではなく,メディア向けの先行プレイも行われている。個人的な“里帰り”を楽しみつつ,詳細なシステムを確認したので,イベントの模様と合わせてレポートしよう。
サービス初期のAIONを丸ごと再現。経験者なら久々の“里帰り”を満喫できそう
プレイヤーならご存じかと思うが,AIONではアップデートを通じて,人気の広域エリアやIDであっても躊躇なくオミットされている。そういったドラスティックな変更もオンラインゲームとして新鮮さをもたらしているが,やはり当時を知る者としては,寂しさもある。そんな心境でのプレイということもあって,今回はまるで“里帰り”をしたような気分だ。
サービス初期のAIONは,UIが比較的シンプルでありながら,必要な機能が過不足なく盛りこまれていたことも,あらためて思い知らされた。AIONのライブサービスでは多様な機能が追加され,現役のプレイヤーにとっては痒い所に手が届くUIとなっている。しかし,AIONの未経験者や復帰プレイヤーにとっては,その盛りだくさんの機能自体がハードルともなりかねないだろう。
読者のなかにも,昔ハマったMMORPGに復帰したものの,なんだかよく分からないUIがてんこ盛りで,泣く泣く引き返したという人もいるのではないだろうか。その面においても,AIONサービス初期のUIは,個人的にはちょうどいいバランスだと思えたのだ。
また,細部をじっくり見て気付いたのだが,クラシックサービスの細かな仕様は,Episode 1.2のものと微妙に違っている部分がある。例えば,環境周りは以下の追加システムを確認しており,プレイヤーにとっての影響がけっこう大きそうだ。
・高級グラフィックエンジン
・両手武器合成
・上級スティグマ
・パーティ編成時のサポートシステム
・スタンに対する防衛スキル(リムーブ ショック)
・ペットシステム
「リムーブ ショック」が好例だが,このスキルが実装されたことでPvPでは一方的な展開が減り,クラス間バランスが改善される結果になった。この点を見ても分かるとおり,ただEpisode 1.2ゲーム仕様をそのまま持ってくるのではなく,ゲームの奥深さは維持する方向で細部が調整されているようだ。
新たなプレイ目標となる“ディーヴァ パス”
クラシックサービスでは,ディーヴァ パスという新システムが用意されている。インタビュー時は不確かな部分も多かったので,今回の取材時にじっくりと調べてみた。
順番に説明すると,新たに導入されるミッション群をこなすことで,ディーヴァ パスのポイントを獲得できる。そして,このポイントを集めてディーヴァ パスのレベルが上昇するたびに,報酬アイテムがもらえるという仕組みだ。ちなみに現在のディーヴァ パスはレベル45まで用意されている。
具体的な報酬に関しては,「下級 疾走のスクロール×10個」「個人用キスク召喚石」「上級 生命のポーション×20個」など,消耗品が多めのラインナップとなる。プレイヤーキャラが“製作”できるアイテムもあるが,クラシックサービスの開始直後は,そもそも製作できる人自体がレアなため重宝しそうだ。
上記の通常報酬とは別に,プレミアム報酬というものもある。こちらは,1320キューナ(※)でアンロックすると,それ以降のレベル上昇時に追加報酬がもらえるというシステムだ。
プレミアム報酬のラインナップは「ノフサナ訓練所の時間スクロール」「上級 回復の秘薬×20個」「金コイン×400枚」「強化石または魔石が入った箱×2個」などで,通常報酬よりも価値がやや高めとなっている。
※キューナ:2018年のアップデートで導入された,アイテムなどと交換できるポイントで,有料サービスの“ディーヴァVIP”を含めて,さまざまな場面で入手できる(※公式サイト内の詳細ページ)
この部分が,いわゆるPay to Winではないかと身構える人もいるかもしれないが,プレイヤーであれば報酬のラインナップを見て分かるとおり,それは杞憂と言ってもいい。インタビュー時に坂本氏も述べていたが,ディーヴァ パスはプレイするための新たな動機づくり+ちょっとしたご褒美がもらえるという目的で導入されたシステムである。
一般プレイヤーを招待しての体験プレイも
参加者はAIONの現役プレイヤーと復帰プレイヤーが約半々で,お互いに初顔合わせの人も多いようだった。とはいえ,こういったイベントに自主的に参加するだけのことはあって前向きなプレイヤーばかりで,すぐさま意気投合し,当時の昔話などを交えつつ盛り上がっていた。
一方で,今回の体験会で挑戦したIDは,Episode 1.2では屈指と言える難度の「ドラウプニル要塞」や「炎の神殿」である。息の合ったパーティでも,適正レベルでは骨が折れるIDということもあり,即席パーティではなかなかに苦労していたようだ。
参加者らは,リンク処理に手こずったり,途中でメンバーがはぐれて回収しに行ったり,ラスボスのヴォカルマで全滅したりと,一筋縄にはいかなかったが,そういった試行錯誤そのものを楽しんでいた。なお,今回の体験会の様子は録画されていたので,今後何らかの形で公開されるかもしれない。
7月14日から1週間は無料プレイ期間。昔ながらのMMORPGに今一度触れられるチャンス
6月26日にはクラシックサービスにちなんだ,AIONの公式生放送が実施された。ここでは主に,クラシックサービスの開始日が7月14日であることや,「シエルの機運」利用権の価格が30日で2000カイモ(2000円)であることなどが明らかになっている(※4Gamer関連記事)。
これらのなかでとくに注目してほしいのが,7月14日から1週間は,誰でもクラシックサービスを無料かつ無制限でプレイできることだ。昔ながらのMMORPGは,ログイン人数によってゲーム体験が大きく左右されやすく,良くも悪くも“旬”の時期がある。その点においても7月14日から1週間の期間は,生粋のMMORPGファンにとって“お祭り”となる可能性があるだろう。
なお,現在はクラシックサービスの開始に向けて,「目指せ!レギオン再結集イベント」などが行われている。AIONの公式Twitterでも新情報などが随時明らかになっているので,これらをチェックしつつ,7月14日のサービス開始を心待ちにしよう。
「目指せ!レギオン再結集イベント」公式サイト紹介ページ
「AION クラシックサービス」特設サイト
「The Tower of AION」公式サイト
- 関連タイトル:
The Tower of AION
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