宇宙へ飛び出したR・ギャリオット，今度はNCsoftを飛び出す

　国際宇宙ステーションでの滞在という宇宙旅行を成し遂げたことで，地球を飛び出した最初のゲームクリエイターとなった，リチャード・ギャリオット氏がNCsoftを退社した。

　「Richard Garriott's Tabula Rasa」公式サイトのニュースコーナーに，ギャリオット氏からのコメントという形で発表された退社のニュースでは，細かい経緯などには触れられていない。しかし，国際宇宙ステーションでの忘れられない体験，ゲームを開発してきたチームへの謝辞などと共に，ごく短い一文でNCsoftから退社したことが述べられている。

　Tabula Rasaは，“あのR・ギャリオット”が手がけた最新MMORPGということで，開発当初から世界中のゲーマーやメディアの注目を集めてきたものの，正式サービスが開始されて以降，期待されていたほどのヒットとはならず，何度となくサービス打ち切りの噂が持ち上がるなど，多難な道のりを歩んできているようだ。
　開発の途中で，NCsoftの傘下に収まるという決断を下したギャリオット氏だったが，それに伴うプレッシャーも大きかったようで，自分の納得のいく開発ができなかったというコメントも残している。

　NCsoftを去るという今回の決断が，先頃の宇宙旅行に起因したものかどうかは定かではないが，宇宙飛行士が帰還後に人生観を大きく変えたというのはよく聞く話なので，やはり宇宙から地球を眺めながら，何か思うところがあったのかもしれない。宇宙へ行ってきたゲームクリエイターが，果たして次に創るのは何だろうか？