【ヒャダイン】ポケモンのタイプ相性について考える

ヒャダイン /  音楽クリエイター

ヒャダインの「あの時俺は若かった」 ブログ：http://ameblo.jp/hyadain/

第56回「ポケモンのタイプ相性について考える」

　ども。春ですね。最近の自分のゲーム事情はというと，「ポケットモンスター サン・ムーン」ばっかりやってます。いやはや忙しくて新しいゲームをやる心の準備ができないんですよね！　ほら，新作ゲームをお迎えするときって，心と生活の準備が必要じゃないですか。そんな言い訳をしながらポケモンばっかりしているのです。

　さて，ポケモンを遊ぶとき，絶対に意識しなきゃいけないのがタイプ相性でございます。最近のゲームはソシャゲだろうとなんだろうとあるよね，タイプ相性。水が炎に強い，みたいなやつ。僕は昔からこのタイプ相性というものが大好きで，中国の五行思想の本とかを読んではニヤニヤしていたものです。
　五行思想を簡単に説明すると，万物は木 / 火 / 土 / 金 / 水の五つからできていて，それぞれがジャンケンのように得意 / 不得意とする関係になっているってやつです。絶対的に強いものはなくて，まさにタイプ相性により強弱が決まるという，相対的な強さの考え方ですよね。
　五行のタイプ相性も説明しておきましょうか。「木剋土」，木は土の中に根を張って裂き，さらに養分を吸い取って痩せさせる。なるほど。「土剋水」，土は水を濁して吸い取る。ほう。「水剋火」，水は火を消す。これは分かりやすいね。「火剋金」，火は金属を溶かす。これまた簡単。「金剋木」，金属製の斧は木を切る。いきなり人工物が出てきたけどいいのかな。ま，いいか。とまあ，タイプ相性があるわけです。

　さて。話をポケモンのタイプ相性に戻しますね。
　なんと現在のポケモンには18種類ものタイプがあります（公式サイトの相性表）。なんてこった！　五行の約四倍！　古代中国人もビックリ。第一世代と呼ばれるゲームボーイ時代の最初期は，もっともっと少なかったんですけどね。シリーズを重ね，ポケモンが増えるにつれてタイプも増えていきました。
　そのうえ二つのタイプを持っているポケモンがほとんどどなので，何が何を相殺して何が何を倍増させるのか，非常に複雑になっております。それゆえ面白いんだけどね，バトル。こんなに増えたタイプ相性，僕はすっかり覚えましたが正直難儀しました。ほのおとかこおりとかは概念として分かりやすいんですけど，エスパーとかあくとか，具体的によく分からない！　だから覚えにくい！
　そこでここからは，覚えにくいタイプ相性の覚え方を考えていきたいと思います。

　まず，ノーマルタイプ。そもそもノーマルタイプって何なんでしょうね。無属性，というわけでもないんです。属性がノーマル。ガルーラやポリゴンなど。初期からあるんですよねー。カテゴライズしにくいポケモンを「えーい！」とくくったんでしょうか。
　そんなノーマル，攻撃面では得意な相手が，なんといません！　要はノーマルが弱点のポケモンがいないんですね。一方，いわやはがねのような硬いものへの攻撃は半減されます。この時点で“ノーマル＝トレーニングしていない一般人”というイメージが僕の中で固まってきます。「ドラゴンボール」のスカウターですげえ普通の数字を出す一般人みたいな。特別な能力がないので硬いものが苦手。
　さらにゴーストタイプには攻撃すらできません。一方で，ゴーストタイプの攻撃も受けません。すなわち，一般人過ぎてオバケが見えない，という解釈でしょうか。防御面でいうとノーマル唯一の弱点がかくとうタイプです。一般人だから蹴られたら痛い，といったところでしょうか。ほら，鍛えてるプロレスラーとかなら蹴られても痛みを感じなそうじゃん？

　ほのお / みず / くさ / こおりは具体的に想像しやすいので，まあまあ納得できるタイプ相性です。ただ一点だけ，ほのおはじめんタイプに弱いです。五行で言うところの土剋炎！　本来は土剋水ね。古代中国人も吃驚！　あいやー。

　でんきタイプは弱点がなんとじめんしかないんですね！　ピカチュウの弱点はじめんオンリー。優遇されすぎでないかい？　土は電気を通さない，という原理のようですね。確かにほかに弱点が想像できない。良しとしよう！


　かくとう / ひこう / どくタイプも想像の範囲内。格闘タイプ，硬いものが得意なんですよね。いわ / こおり / はがね。みんな硬い。空手家なんかが瓦やら氷柱やらを割ったりするイメージかしら。
　ひこうタイプがかくとうタイプに対し，空中戦で優位に立つというのも想像しやすい。あと，ひこうタイプがくさやむしに強いのは，エサにしているからっていうイメージもできますね。どくも，可愛いフェアリーちゃんに強いとか，想像しやすいっちゃあしやすい。はがねにどくが効かない，なんて，ごもっともです。金属に毒が効くか。

　さて，そろそろ覚えにくいやつにいきましょうか。
　エスパータイプ。まずエスパーってなんだよ！　超能力だよね!?　超常現象だから想像もできないよ。どんな力なんだよ。「ナイトヘッド」的な世界観かな，懐かしいなトヨエツ武田真治兄弟。そんなエスパーはかくとうに強いです。ふむ。筋肉もりもりの脳筋野郎に直接触れることなく，トヨエツが超能力で攻撃をしている絵は容易に想像できますね，OK。
　次，エスパーがどくに強い。どういうこと？　これどういうこと？　毒物に対して超能力をエイ！　ってやったらこうかばつぐん。どう解釈しようかな。あ，こういうのはどうでしょう。太古の昔，医学が発展してなかった時代は，医療行為の代わりに呪術や黒魔術が使われていたなんて話がありますよね。シャーマンみたいな人が呪術で人を治療していたって。きっとその名残だよ！　毒に侵された人をシャーマンが呪術で治すんだよ。そう言われたら，「ドラゴンクエスト」シリーズだって毒を治すのにキアリーを唱えるよね。「ファイナルファンタジー」シリーズだったらポイゾナやエスナだ。毒には超能力！　覚えたね！
　あと，気になるのが，エスパータイプ，むしが苦手なんです……。むしが苦手って。女子か。都会の女子か。どう覚えよう。超能力者はいろいろと繊細で，気持ち悪い虫が苦手ってことにしておきましょうか。にしても，むしが苦手て。

　そんな問題のむしタイプ！　これですよー。何なんだよこいつ。ほのおには燃やされるし，くさを食べるから得意，これは分かるよ。むしタイプのわざ，なんとゴーストタイプを相手にすると効果が半減です。どういうこと？　虫，オバケに怖じ気づいちゃうの？　虫の分際で霊的なものにビビってんじゃないよ。さて，どうやって覚えましょうか。そもそもの原点に帰るほうがいいんです，こういう難問は。虫はなぜ生きているのか。あんなちっぽけなヤツらが。それは繁殖のため！　生き抜いて子孫を残してまた生き抜かせるため!!　そのために草を食べたりするんですね。そんな生存本能と繁殖本能だけで生きている虫にとって，オバケは腹の足しにならない！　交尾しようにもできない！　そう。オバケは虫の存在意義を全否定する厄介な存在なんです！　だから虫はオバケをびびってわざの威力が弱まる!!!　……あぁ，しんどいなあ。

　むし，まだあります。むしはあくタイプに強いんです。逆に言うとあくタイプはむしが苦手。悪人は虫が苦手。なんだこれ。悪いことをしてるヤツがカマキリ見て「ギャー」とでも言うのでしょうか。踏み潰すと思うんだけどなあ。悪いヤツだしなあ。これはまったくロジックが分からない。僕もなかなか覚えられなかったんです。だって意味が分からないんだもん。
　しかし，ネットはすごいね。こんな考え方を見つけることができました。“虫＝バッタ＝仮面ライダー。仮面ライダーは悪を倒す！”　なーるほどねー。すげえ覚えやすい。虫はキッズにとって正義の味方になりえるんだね。「ムシキング」とかもはやったもんね。カブトムシもヒーローっぽいよね。ビックリマンでもそうだったもんね。よし，クリア！

　まだまだむし。むしタイプのわざ，フェアリータイプにも効果が半減しちゃうんですよ。これはこう覚えましょう。“フェアリータイプはいい匂いがする＝虫除けスプレーの匂い＝虫が嫌がる”。我ながら完璧なロジックだと自負しています。

　そろそろ終盤です！　あくタイプ!!　これも謎。あくタイプって何だ。さっきは悪人ってことにしたけど，本当にそれでいいのか。ひょっとしたら性格が悪いのかな。顔が悪いのかな。腰が悪いのかな。腰が悪いから悪タイプ。切ないな，おい。そんな漠然としたあくタイプですが，まあやぱり悪人なんでしょう。そしてエスパータイプにめっぽう強いです！　エスパータイプのわざはあくタイプにまったく効きません。すなわち，超能力は悪人にはまったく効果がないってことです。
　やっぱさ，悪人は色んな悪事を重ねてきたわけでしょ。そんな外道に超能力とかよく分かんねえパワーは効かないってことですよ。あと，あくタイプ，ゴーストにも強気です。「オバケ？　ああ？　しゃらくせえこと言ってんじゃねえよマヌケが」とでも言うがごとく，ゴーストタイプにバツグンの強さを誇ります。オバケのやつらもさ，悪人が苦手なんだよ。生きていたときに痛い目合わされた記憶がフラッシュバックするんじゃないですかね。オバケは死んでも悪人が怖い。なんだかやるせない話じゃないですか。悪人なんか呪ってやればいいのにね！　やっぱり悪人には鉄拳制裁！　ということで，あくにかくとうタイプはこうかばつぐん。殴って分からせろ！

　あとは大体納得できるはずです。ドラゴンが同族のドラゴンにこうかばつぐんってのも，滅んでいったドラゴンがもしかしたら同族で殺し合ったからじゃないかという歴史ロマンも感じられますね。

　最後になりますが，フェアリーです。妖精ちゃんですね，ドラゴンにめっぽう強いです。妖精のパワーは龍に抗う希望だったんだよね。だからドラゴン技は無効になります。でもどくには弱い。フェアリーちゃんに毒気があったらダメなんだ！ そこまではいいんですよ。でも，一番分からないのは，フェアリーがはがね苦手。妖精ちゃんは鋼をみると「ギャー」ってなるんです。もうこれは理屈抜きで，丸暗記してください。テストに出ますよ！

■■ヒャダイン（音楽クリエイター）■■ そんなこんなでポケモンのことばかり考えているヒャダイン氏，明日（2017年4月1日）16：00〜17：15には，テレビ東京系「ポケモンアニメ ピッタリ20周年記念！ポケモンの家あつまる？ スペシャル」に出演します。公私ともにポケモン漬けですね。